米大統領選テレビ討論会を9月開催 トランプ氏とハリス氏が初の直接対決へ
11月の米大統領選に向け、民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領による初のテレビ討論会が実施されることが決定。
トランプ氏は追加で2回の討論会も合意したと述べ、ハリス氏が合意するかは不明。
討論会はハリス陣営に勢いがある中、トランプ氏が直接対決で巻き返しを図る狙いがあり、世論調査ではハリス氏がリードしている。
【ワシントン古川幸太郎】11月の米大統領選に向け、民主党のハリス副大統領（59）と共和党のトランプ前大統領（78）による初のテレビ討論会が9月10日、米ABCテレビで実施される。両陣営が合意した。トランプ氏は8日の記者会見で「討論会は大事だ」と述べ、追加で2回の討論会を開くことでテレビ局と合意したとも明らかにした。
追加分として、9月4日は米FOXニュース、同25日は米NBCテレビが運営するとしている。ハリス氏が合意したかは不明だが、トランプ氏は「聴衆や場所など、細かな点を除いては確定している。討論会が楽しみだ」と語った。
討論会を巡っては、もともと9月10日開催で決まっていたが、民主党の次期大統領候補がバイデン大統領（81）からハリス氏に差し替わったことで、トランプ氏が一方的に不参加を表明。自らに近いFOXでの開催を提案していた。
一転して前向きになったのは、ハリス陣営に勢いがある中、直接対決で巻き返しを図る狙いがあるとみられる。6月27日の討論会ではバイデン氏の高齢不安が露呈し、撤退のきっかけとなった。
調査会社イプソスが今月8日に発表した世論調査ではハリス氏の支持率が42％、トランプ氏が37％で、前回からリードが広がった。
この日、トランプ氏は南部フロリダ州の私邸マールアラーゴで記者会見を開いた。ハリス氏の集会で聴衆の盛り上がりが顕著なことについて聞かれたトランプ氏は、不快な表情を浮かべながらハリス氏を中傷したり、虚偽の主張を繰り返したりした。
一方で、ハリス氏はバイデン氏の後継に決まって以降、記者会見を開いていない。約1時間の質疑に応じたトランプ氏は「彼女にはインタビューに答える能力がない。ひどいディベーター（討論者）だ」と挑発した。
