核物質移転の協定締結 AUKUS原潜計画で 米英豪

AI要約

オーストラリアのアルバニージー首相は9日、AUKUS枠組みに基づく原子力潜水艦配備計画を進めるため、豪州への核物質移転を可能にする協定を3カ国で締結

2030年代に米バージニア級原潜3~5隻を購入し、その後次世代型原潜を共同開発し、豪国内でも建造する計画

協定では原潜関連の技術や核燃料の豪州への移転を定め、核廃棄物持ち込みの懸念に対し首相は否定的な見解を示す

 【シドニー時事】オーストラリアのアルバニージー首相は9日、米英両国との安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」に基づく豪軍への原子力潜水艦配備計画を進めるため、核物質を豪州に移転することを可能にする協定を3カ国で締結したと明らかにした。

 

 計画では、2030年代に豪州が米バージニア級原潜を3~5隻購入。その後、米英豪が次世代型原潜を共同開発し、豪国内でも建造する。新協定は、原潜に搭載する原子炉や関連技術、核燃料について豪州への移転を認め、AUKUSの枠外に拡散させないことなどを定めている。6日に米国で開催された米豪の外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)に合わせて署名された。

 協定を巡り、米英の核廃棄物が豪国内に持ち込まれる可能性への懸念が広がったが、アルバニージー氏は「持ち込まれることはない。合意の対象はあくまで原潜に関わるものだ」と強調した。