マウイ島のビーチで犠牲者追悼 米ハワイ山火事から1年
102人が死亡した米ハワイ州マウイ島の山火事から1年が経過し、被災者らがビーチでパドルアウトという伝統儀式で死者を追悼した。
ビーチでは約100メートル沖合の船に向かい海上で集まり、ハワイの歌を合唱して団結を示した。
山火事で友人9人を失ったリチャード・プラタさんも弔いの気持ちを示し、参加者たちは涙や歌で感情を表現した。
【ラハイナ共同】102人が死亡した米ハワイ州マウイ島の山火事は8日、発生から1年を迎えた。被害が大きかった西部ラハイナのビーチでは被災者ら数百人が集まり、サーフボードやカヌーで沖合に出て死者を追悼する伝統儀式「パドルアウト」に参加した。
ビーチに集まった人びとはほら貝の音色が響く中、約100メートル沖合の船に向かい、海上で並んだ。上空のヘリコプターから花びらがまかれると歓声が上がった。船の上にいた参加者は団結を呼びかけるハワイの歌を合唱。ビーチでは、すすり泣きながら歌う人がいた。
リチャード・プラタさん(71)は山火事で友人9人を亡くし、「弔いたかった」と目に涙を浮かべた。