拘束したパレスチナ人に「恐ろしい」性的暴行、米国務省がイスラエルに徹底捜査求める

AI要約

米国務省がイスラエル兵士によるパレスチナ人への性的暴行を調査するよう求めた。

イスラエルの放送局がスデ・テイマン基地での性的暴行映像を公開し、国防軍の捜査対象になった。

被害者は30代の男性で、イスラエル人権医師会が事件を懸念していたことが明らかになった。

拘束したパレスチナ人に「恐ろしい」性的暴行、米国務省がイスラエルに徹底捜査求める

(CNN) 米国務省は、イスラエル兵士が拘束したパレスチナ人に対して「恐ろしい」性的暴行をしていると伝えられたことを受け、速やかに徹底捜査を行うようイスラエルに求めた。

国務省のマシュー・ミラー報道官は記者会見で、「拘束者に対する性的虐待やレイプが容認されることがあってはならない」と強調した。

これに先立ちイスラエルの放送局N12は、監視カメラのリーク映像を放送していた。映像にはイスラエルのネゲブ砂漠にあるスデ・テイマン基地で、拘束されたパレスチナ人に対して複数のイスラエル兵が性的暴行を加える様子が映っていた。

この基地で看守をしていたイスラエル国防軍の兵士数人は、パレスチナ人の拘束者1人に対する虐待の疑いで捜査対象になっている。国防軍は先月、軍の警察の犯罪捜査部門がこの事件について捜査していることを明らかにした。

イスラエル人権医師会によると、被害者は30代の男性で、イスラエルの公立病院に運ばれたが、上半身と直腸に傷を負い、生命を脅かされる状態だった。

同医師会は過去にもスデ・テイマン基地に関する同様の訴えについて懸念を伝えていたが、今回は被害者とされる男性が基地の外の公立病院に運ばれたことから事件が明るみに出た。

国連人権高等弁務官事務所が先週発表した報告書によると、パレスチナ自治区ガザやヨルダン川西岸で拘束されたパレスチナ人は、拷問や不当な扱い、性的虐待の被害に遭っており、昨年10月7日以来、少なくとも53人が勾留中に死亡した。