米アップル株大量売却 保有時価38%減 バフェット氏

AI要約

ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが2024年4~6月期にアップル株を大量売却

保有株の半分以上を売却したとみられる理由として、売却益の増税懸念を説明

バークシャーがアップルの中国事業に懸念を抱き、売却に動いている可能性もある

 【ニューヨーク時事】米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハサウェイが2024年4~6月期に米アップル株を大量売却したことが3日、判明した。

 バークシャーが同日公表した報告書によると、アップル株の保有時価は6月末時点で842億ドル(約12兆3000億円)と、3月末時点と比べて38%減少。3四半期連続で同社株を手放した。

 4~6月期にアップル株は23%値上がりした。上昇分を加味すると、保有株の半分程度を売ったとみられる。バフェット氏は5月の年次株主総会で、売却益にかかる税率が上がるとの見方を理由に1~3月期にアップル株を処分したと説明。同社の事業は優れており、評価は変わっていないと強調していた。

 一方、米中対立が収まらない中、バークシャーがアップルの中国事業などに懸念を抱き、売りに動いているとの見方が市場の一部にある。中華圏の売上高比率は足元で17%と、国・地域別では米欧に次いで3番目。過去には米中対立を念頭に、半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の全株式を放出した。