ロシア軍、ウクライナ部隊に騙され「待ち伏せ攻撃」の餌食に…一部始終の映像が話題

AI要約

ウクライナ軍が、ロシア軍の無線機を取得し、奇襲攻撃を仕掛ける様子を公開。

ウクライナ軍はロシア軍の攻勢を撃退し、ポクロフスクをロシアの新たな目標として警戒。

ロシア軍はポクロフスク方面で包囲を試み、均衡の構築が続く。

ロシア軍、ウクライナ部隊に騙され「待ち伏せ攻撃」の餌食に…一部始終の映像が話題

ウクライナ軍が、ロシア軍の無線機を取得し、そこから得た情報によってロシア兵を「待ち伏せ」する様子を撮影した映像を公開した。さらにウクライナの兵士はやってきたロシアの部隊を騙し、奇襲攻撃を仕掛けることで撃破することに成功しており、この様子も動画に収められている。

映像は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナへの本格的な侵攻を開始した2022年に結成された、ウクライナ陸軍の第3独立強襲旅団が公開したもの。この映像を、戦争に関する資料を翻訳する「War Translated」の運営者がX(旧Twitter)で共有した。

「ウクライナ兵がロシアの無線機を取得し、ロシア兵2人を騙して自分たちに向けて発砲させないようにした瞬間だ。敵に近づくと、ウクライナ兵は発砲した。ドローンによる空爆も行い、ロシア軍は撤退を余儀なくされた」と投稿には記されている。映像は、ウクライナ北東部ハルキウ州近郊で撮影されたという。

ロシア軍は5月前半に同州に攻勢をかけ、多くの村落を占領。市民数千人が避難を強いられた。しかし6月8日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシアの攻勢は失敗したと述べた。

「非常に重要な結果は、ロシア軍が失敗したことだ。方向性は強化され、一層強化されるだろう」。ゼレンスキーは、ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー総司令官との会談後にこう語った。

■ハルキウ占領を諦めたロシア軍の目下の制圧目標は

ゼレンスキーは8月1日、記者団に対し、ロシアはもはやハルキウ州の占領を試みないとの見方を示し、プーチンの新たな目標は東部ドネツク州のポクロフスクを占領することだと述べた。

ドネツク州とルハンスク(ルガンスク)州で構成されるドンバス地方は、ロシアが2014年にウクライナ東部に侵攻して以来、完全占領を目指している。

ゼレンスキーは「東部戦線全体が困難な状況にある。ロシアがハルキウ州の制圧に失敗し、もはやその制圧は実現不可能であると我々は認識しており、主な目標はシフトした」と述べた。

「スロビアンスクを排除することはできないが、ロシアの主要な焦点はもはや東部全体ではない。今日、彼らはポクロフスクを最重要視している。ポクロフスクの前線とポクロフスク市が彼らの主な標的だ」

ゼレンスキーはさらに、ロシア軍の兵士、武器、すべてのリソースは現在ポクロフスク戦線に集中していると指摘した。ゼレンスキーは以前、ハルキウ州の戦闘におけるロシアの損害はウクライナの8倍に上ったと述べている。本誌はこの主張を独自に検証できていない。

米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は7月29日、ロシア軍はポクロフスク方面でウクライナ軍を包囲すべく前進していると指摘した。

ロシア軍は現在、アウディーイウカの北西に位置するノボセリフカ・ペルシャ西部に陣地を構えており、同軍が最近、「居住区全体を占拠したことを確認した」と戦争研究所は述べている。