外国旅行で「嫌われる観光客」にならないために、専門家が5つのアドバイス
観光公害が問題となる中、欧州を旅行する際には現地の言葉を話すことや文化と伝統に敬意を払うことが重要だ。
現地語を話すことで現地の人々との信頼関係を築き、文化的な認識を示すことができる。
また、訪れる国の文化や伝統を尊重することで、現地の人々と礼儀正しい交流を持つことが可能になる。
欧州全域でオーバーツーリズム(観光公害)が抗議や反発を引き起こしている。スペインでは住民が観光客に水鉄砲を放ち、多くの街で「帰れ」と書かれた看板や落書きが出現している。
この夏、欧州をはじめとする外国へ旅行を計画しているのなら、少しばかりの基本的な礼儀作法に従うようにすることで、その国に対する敬意を表し、問題のある観光客にならずにすむ。世界中でリゾートを展開するクラブメッドで、英国、アイルランド、北欧地域担当の最高業務責任者を務めるニコラス・ブレッシュは、観光客が留意すべきいくつかのアドバイスを挙げている。
■1. できるだけ現地の言葉を話す
「外国を旅行する際には、現地語の基本的な言葉をいくつか覚えるだけで、住民に対する敬意を大いに示すことができ、人々とすぐに打ち解けるのに役立ちます」とブレッシュは述べている。「こんにちは」「さようなら」「お願いします」「ありがとう」といった一般的な単語だけでなく、道を尋ねたり、食べ物や飲み物を頼んだり、さらには親しくおしゃべりするために役立つフレーズを学ぶことに挑戦してみるのもいいだろう。
「現地語を使おうと努力することは、人々との信頼関係を築くのに役立つだけでなく、実用性もあるのです。例えば、トイレがどこかを尋ねることができるようになったりとか」
■2. 文化と伝統に対して敬意を払う
滞在している国の文化と伝統に敬意を払うことは、その国の人々の感情を害さないようにするためには欠かせない。
「例えば、トルコを訪れるなら、ラマダン期間中は公共の場で飲食や喫煙を控えるなど、イスラム教の習慣を尊重することで、自分に文化的な認識があると示すことができます」とブレッシュはいう。「イタリアやギリシャのような国々では、宗教的な施設を訪れる際には控えめな服装にするなど、文化的な伝統に敬意を払うようにすれば、その国の豊かな遺産に対する理解を表し、現地の人々と礼儀正しく好ましい交流を持つことが可能になります」