韓国が「人道支援の用意」表明 洪水被害の北朝鮮、応じるか未知数

AI要約

韓国政府が北朝鮮の大雨による洪水被害に人道支援を提供する用意を表明したが、実施は未知数で具体的な協議も進んでいない。

韓国赤十字社は北朝鮮の被災者に緊急に物資支援を行う用意があると発表し、北朝鮮側との協議を待っている。

北朝鮮に対する人道支援は過去に実施されているが、現在の南北関係の悪化から北朝鮮が応じる可能性は低いとの見方もある。

韓国が「人道支援の用意」表明 洪水被害の北朝鮮、応じるか未知数

 北朝鮮北西部で発生した大雨による洪水被害を受け、韓国政府は1日、韓国赤十字社を通じて「人道支援を行う用意」を表明した。ただ北朝鮮側が応じるかは未知数で、実施への具体的な協議も進んでいないという。

 韓国赤十字社が1日に発表した声明は、北朝鮮の被災者に対し「人道主義と同胞愛の観点から、緊急に必要な物資を、迅速に支援する用意がある」と表明した。具体的な品目や規模、支援方法などは今後、北朝鮮側と話し合う準備が出来ているとして、「速やかな呼応を期待する」と呼びかけた。

 北朝鮮の水害に対する人道支援は2000年代などにも実施されたことがある。ただ、南北関係が悪化して対話のルートも途絶えている中、「北朝鮮が応じるとは考えにくい」(韓国の北朝鮮研究者)との見方も出ている。

 北朝鮮に強硬姿勢をとる尹錫悦(ユンソンニョル)政権は22年、北朝鮮で新型コロナウイルス感染が広がった際に医薬品などを支援する方針を示し、北朝鮮に協議を呼びかけたことがある。ただ、反応はなかったという。