「習慣化の鬼」の朝日新聞記者が独学を続けられる理由【勉強法】

AI要約

近藤康太郎氏が仕事や勉強の方法を紹介する理由と、勉強の楽しさについて述べられている。

勉強とは自己成長のために必要なパラノイアであり、リストを作成し学習を続けることが重要だと説かれている。

勉強中に何の役に立つのか分からないことが重要であり、強制的に学ぶことの意義が強調されている。

「習慣化の鬼」の朝日新聞記者が独学を続けられる理由【勉強法】

朝日新聞の名物記者として知られる近藤康太郎氏のもとには、〈仕事〉や〈勉強〉の方法を学ぼうと若い記者が集まる。自身も仕事のかたわら、最低2時間の読書、数学、外国語を毎日必ず欠かすことなく続けているが、なぜ可能なのか?

〈仕事〉〈勉強〉〈遊び〉の三要素を磨く理由と、三要素がご機嫌な人生に結びついていくプロセス書いた『ワーク・イズ・ライフ 宇宙一チャラい仕事論』(CCCメディアハウス)より、大人の勉強のおもしろさについて取り上げる。

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<〈勉強〉の意味を求めないことに価値がある>

〈勉強〉というのはパラノイアな百姓になるってことです。耕す。もっと深く、もっと広く。自分をカルティベート(耕作)する。自分という畑を、みのり豊かな土壌にしていく。

だからこその、リストです。リストを探してきて、未読を既読に変えていく。蛍光ペンで消して、つぶしていく。制覇する。[※編集部注:現代人にとって勉強とはコミュニケーション能力を伸ばすことで、読書が究極の勉強ということになる。しかも「必読書リスト」にしたがって読むのが効果的だという]

わたしはリスト読書を高校のころに始め、かれこれ四十年以上続けています。まだ続けている。自分で思いますけれど、病気ですよ。でも、〈勉強〉ならばいいんです。病気になるほどやれってことです。〈勉強〉では、パラノイアになれ。

そして、リストの本分は、強制的に学ばされるということです。当の〈勉強〉をしている最中は、この〈勉強〉がなんの役に立つのか、分からないんです。分かっちゃいけないんです。分かっていたら、それは自分のすでに知っていることを焼き直しで繰り返しているに過ぎない。

〈勉強〉の本質は、だから、している最中は「なんだこりゃあ?」でなければいけない。子供のころを思い出せば分かるはずで、かけ算の九九を暗記させられたときに、「これがなんの役に立つのか」と考えましたか? もっと昔、幼児が親から言葉を口移しされるとき、「日本語はグローバルじゃないから英語がいい」なんて選べましたか? 大人は、世界は、そういうリクエストを受け付けないんです。〈勉強〉の本質は、強制です。