「未来の大学受験が予測できない時代。中学受験はするべき?」 小2父の迷いにプロが強調する「今やるべきこと」

AI要約

中学受験を考える際の親の悩みや子供の教育について、探究学習の第一人者と家庭教師がアドバイスする。

親の中での意見のすり合わせや、中学受験塾の宣伝に惑わされず客観的に判断する重要性。

将来の大学受験の変化や社会的状況を踏まえつつ、中学受験の必要性を再考する必要がある。

「未来の大学受験が予測できない時代。中学受験はするべき?」 小2父の迷いにプロが強調する「今やるべきこと」

「詰め込み」「偏差値」というイメージが強い中学受験。「受験のための勉強は子どもの将来に役に立つの?」「難易度より、子どもを伸ばしてくれる学校を選びたい」といった悩みを抱えている親御さんも増えています。思い切って「偏差値」というものさしから一度離れて、中学受験を考えてみては――。こう提案するのは、探究学習の第一人者である矢萩邦彦さんと、「きょうこ先生」としておなじみのプロ家庭教師・安浪京子さんです。今回は、中学受験をするか悩む小2のお父さまからのご相談です。

【相談】

約10年後の大学受験が予測できないなか、既に中学受験の塾からは宣伝広告がよくきて、妻は乗り気なようです。始めるべきなのか、迷っております。(小2女子父)

矢萩:まず、なぜお母さんが乗り気なのかを、ちゃんと対話して確認したほうがいいですね。単に「乗り気なようです」とそのまま受け入れるんじゃなくて。

安浪:そうですね。そもそも大学受験と中学受験がなぜ結びつくの?と思ってしまうのですが……。これはたぶん、中学受験をして進学校に行けば、大学はそれなりのところに合格できるんじゃないか、と思っているということですよね。

矢萩:宣伝広告がくるから乗り気だとしても、あるいは宣伝広告がくるから迷っているのだとしても、どっちにしても動機として微妙ですね。迷っているということはお父さんには引っかかる部分があるということですよね。そのあたりを言語化しないと。

安浪:お父さん、もっとしっかりしましょう(笑)。その宣伝広告を見て、単に煽られているだけじゃなくて、よく矢萩さんがおっしゃる「メタ認知」じゃないけれど、社会的状況やわが家の状況、子どもを客観的に見て、本当に今それがわが家に必要なの?と、その広告に突っ込みを入れるぐらいでないと。

■10年後、大学受験は今とすごく変わるはず

矢萩:社会的状況ですが、10年後の大学受験は今とすごく変わることは間違いないと思います。まず、子どもの数が減ります。首都圏の大学や、一部の大学以外はほぼ全入になる可能性が高い。

安浪:確かに、それは絶対的に見えていることですね。