アップルのAI機能は1カ月遅れ?…それでもアナリストは「アップグレード・サイクル」に期待する(海外)

AI要約

アップルのAIサービス投入が1カ月延期されたことが報じられた。

アップルはAI機能に期待されており、今回の遅れが同社の勢いに影響することはないとされている。

AI機能の遅れは新型iPhoneのリリースに影響を与える可能性もあるが、アナリストはそれほど懸念していない。

アップルのAI機能は1カ月遅れ?…それでもアナリストは「アップグレード・サイクル」に期待する(海外)

Apple Intelligenceのサービス投入が当初予定より1カ月延期されたとブルームバーグが報じた。

アップルのAIは大いに期待されているが、アナリストらはこの遅れが同社の勢いを妨げることはないだろうと話している。

スマートフォン「iPhone16」とソフトウェア「iOS18」は2024年9月にリリースされる予定だ。

アップル(Apple)は何週間も前から期待されていたAI機能、Apple Intelligence(アップルインテリジェンス)のリリースを延期したが、この巨大テック企業は何かに取り組んでいるのかもしれない。

アップルは、2024年6月に行われたワールドワイド・デベロッパーズ・カンファレンス(WWDC)の基調講演で、新しいChatGPTを搭載したSiri、AIが生成する絵文字、より直感的なアプリなどの機能を紹介した。これらは当初、2024年9月のソフトウェア「iOS18」とスマートフォン「iPhone 16」のリリースから展開されると予想されていた。

だがブルームバーグ(Bloomberg)によると、アップルはその開始時期を2024年10月に延期するという。これは、新しいiPhoneとそのソフトウェアはアップルインテリジェンスが搭載されずにリリースされることを意味する。

アナリストらはBusiness Insiderに、これは大したことではないと語っている。

「アップルは、Apple Intelligenceによって、iPhone、Mac、iPadのアップグレードを2年から3年のスーパーサイクルで行うということだ」とディープウォーター・アセット・マネジメント(Deepwater Asset Management)のアナリストであるジーン・ミュンスター(Gene Munster)は言う。

アップルがWWDCで人工知能への独自の取り組みを発表した時には、すでにAI軍拡競争で競合他社の同様の発表から数週間遅れていた。アナリストらは、アップルがこの新しいテクノロジーの最前線で勢力を持ちたいのであれば、その成果を出さなければならないと考えていたが、アップルはその期待を裏切らなかった。

モーニングスター(Morningstar)のテクニカルアナリストであるウィリアム・カーウィン(William Kerwin)は、「アップルがAIで遅れを取っているという話は、同社の後発のプレミアム参入戦略と一致しているため、誇張されていると思う。アップルはプレミアムデバイスメーカーとしてAIを活用できる独自の立場にあると我々は信じている」と話している。

アナリストらによると、この延期が2024年9月の新型iPhoneの話題に影響を与えることはないという。アナリストのダン・アイブズ(Dan Ives)がiPhone 16が巻き起こすと予想する、待望の「ゴールデン・アップグレード・サイクル」への期待をさらに高める可能性もある。

ミュンスターはBusiness Insiderに対し、アップルはiPhone 16の発売日をApple Intelligenceに合わて変更することを検討すべきだと語った。その場合、収益の推計15%が2024年第3四半期から第4四半期に移るリスクはあるが、投資家はおそらく気にしないだろうとミュンスターは話している。

アップルがWWDCで発表していた新ソフトウェアの全機能は、2025年以降展開すると発表したが、ミュンスターはiPhoneの販売に重大な影響を与える可能性は「1カ月の遅れでは変わらない」と付け加えた。

全体的に見て、アナリストたちはアップルが時間をかけて革新的な製品を出すことで、ブランドに忠実であり続けることをより重視しているようだ。

彼らは8月1日(現地時間)行われる決算説明会に注目し、どの機能が最初の展開に含まれるかを詳しく知ることになるだろう。

「我々にとっては、早期にリリースされることよりも、これらの機能が完璧でそして好評であることのほうが重要だ」とカーウィンは話している。