韓国 佐渡金山の世界遺産登録に同意へ 「日本が歴史反映を約束」

AI要約

日本政府が佐渡島の金山の世界文化遺産登録を目指し、日韓両政府が全体の歴史を展示に反映することで合意した。

韓国が朝鮮半島出身労働者の歴史を反映させない場合には登録に反対していたが、日本側が措置を取り合意に至った。

ユネスコも金山の全体の歴史を扱う展示戦略を求めており、登録に前向きな展開が期待される。

韓国 佐渡金山の世界遺産登録に同意へ 「日本が歴史反映を約束」

 日本政府が世界文化遺産登録を目指している「佐渡島(さど)の金山」(新潟県佐渡市)を巡り、日韓両政府は、朝鮮半島出身労働者に関する歴史を含む「全体の歴史」を現地の展示に反映することで大筋合意した模様だ。韓国の聯合ニュースが26日、韓国外務省関係者の話として伝えた。

 日韓両政府が合意すれば、21日からインド・ニューデリーで開催されている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会で、佐渡金山が世界文化遺産に登録される可能性が高まる。

 佐渡金山の登録を巡っては韓国政府が、朝鮮半島出身労働者について展示に反映させない場合、登録に反対するとの立場をとってきた。世界遺産の登録には21の委員国全ての賛成が原則必要で、日本政府は委員国の一つである韓国と水面下で調整を進めていた。

 韓国外務省関係者は韓国メディアに対し、日本側が「全体の歴史を反映すると約束しただけでなく、既にそのための実質的な措置を取っている」とも明らかにした。

 ユネスコは6月上旬、追加的勧告として、金山の「全ての時期を通じた全体の歴史を現場レベルで包括的に扱う説明・展示戦略を策定し、施設・設備等を整える」ことを求めていた。【ソウル日下部元美】