自閉症の少年を路上で発見、警察犬が「逆ルート」で自宅見つける 米

AI要約

ノースカロライナ州で警察犬が自閉症の少年の自宅をたどることに成功した。

警察犬は少年のにおいを追跡して自宅を発見し、安全を確保した。

今後は同様の技術が警察犬の訓練に取り入れられる可能性がある。

自閉症の少年を路上で発見、警察犬が「逆ルート」で自宅見つける 米

(CNN) 米ノースカロライナ州でこのほど、警察犬がにおいを逆にたどることで、路上で発見された自閉症の少年の自宅を突き止めることに成功する事例があった。

今月7日、同州ユニオン郡の路上で子どもが一人でいるとの通報があった。保安官代理が現場に駆け付けたが、少年は自閉症で言葉も発しないことから、少年の自宅や両親について位置を特定することができなかった。

ここで登場したのがブラッドハウンドの「レミ」と、ハンドラーのベルク保安官代理だった。報道官はCNNの取材に対し、保安官代理は「逆」のルートでの追跡を試みることにしたと述べた。

報道官によれば、通常はその人物が立ち去った場所から現在いる場所までを追跡するが、今回の事案ではその逆だったという。

保安官事務所によれば、保安官代理はレミの追跡のため、滅菌ガーゼの切れ端を使って、少年の前腕と首の後ろからにおいを収集した。レミはおよそ15分後、約800メートル離れた近隣の地区で少年の自宅を発見した。

保安官代理が自宅に到着した際、車庫の扉が開いており、少年は両親に気づかれないような「秘密の方法」で家を出たのだと結論づけた。

保安官代理は犯罪が起きたような様子がないことを確認し、家族には同じような事案が起きないようにするためのヒントを残したという。

保安官代理がレミやその他の犬がこうした追跡を行えることを目の当たりにしたことで、今後はこうした技術が警察犬の訓練に取り入れられるかもしれない。

ブラッドハウンドは嗅覚(きゅうかく)が優れていることで知られており、人間のにおいとそのほかのにおいをかぎ分ける能力がある。

報道官によれば、レミはまだ1歳で、子犬のころから警察におり、内部のハンドラーによって訓練を受けていた。