トランプ氏暗殺未遂の波紋 増す大統領再選の確率、自民党総裁選も伍していける「安倍路線」で 高市早苗経済安保相が俄然有力に

AI要約

米東部ペンシルベニア州でのトランプ前大統領の暗殺未遂事件について報道。

歴史的な暗殺事件の背景や、暗殺未遂で負傷した大統領経験者について。

今後の影響や米大統領選挙の展望、日本の自民党総裁選に触れる。

トランプ氏暗殺未遂の波紋 増す大統領再選の確率、自民党総裁選も伍していける「安倍路線」で 高市早苗経済安保相が俄然有力に

【日本の解き方】

日本時間の14日朝(米国時間13日)、とんでもないニュースが飛び込んだ。

米東部ペンシルベニア州バトラーで開かれた共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)の選挙集会で、演説中に暗殺未遂事件があった。

中継映像では、トランプ氏は耳の辺りから出血していたが、警備担当者らに囲まれながら退避する際、拳を突き上げており、命に別条はなかった。

トランプ氏を狙った暗殺者は、演説会場から離れた見晴らしの良い屋上から狙撃したが、弾はトランプ氏の耳をかすめたようだ。その直後に、暗殺者は周囲を警護するシークレットサービスのカウンタースナイパーによって射殺された。

なお、現場にいた聴衆のうち1人が死亡、2人が重傷を負った。

これまで、米大統領は4人暗殺されている。1865年のリンカーン大統領(共和党)、81年のガーフィールド大統領(共和党)、1901年のマッキンリー大統領(共和党)、63年のケネディ大統領(民主党)だ。

暗殺未遂で負傷した大統領経験者は、12年のルーズベルト大統領(共和党)、81年のレーガン大統領(共和党)そして今回のトランプ前大統領(共和党)の3件だ。共和党が7件のうち6件を占めている。

筆者がすぐ疑問に思ったのは、トランプ氏の集会会場を見通せるオープンスペースがなぜできたのかだ。これはシークレットサービスと地元警察の連携に問題があった可能性がある。

さらに深刻なのは、シークレットサービスのカウンタースナイパーは暗殺者がトランプ氏を撃ったとき、彼を見ていたようにみえることだ。狙っているのが分かっていたとしたら、なぜ襲撃の前に撃たなかったのか、理由が分からない。発砲許可がなかったという報道もあるが、緊急事態にはありえないことだ。いずれにしても、これは今後しっかりと検証することが必要となるだろう。

米大統領選はトランプ氏が再選される確率が増している。先日のバイデン氏とトランプ氏の討論会を見れば、バイデン氏には荷が重すぎることは誰の目にも明らかだが、今回の暗殺未遂で、強いリーダーとしてトランプ氏を求める声は高まるとみられる。実際、オッズ市場でのトランプ氏の勝利確率は70%、バイデン氏は18%になっている。

日本では9月に自民党総裁選が控えている。もし安倍晋三元首相がいれば、3度目の返り咲きは確実だっただろう。