裕福な中国人は日本で高級品を買い漁る…高級ブランドの売上が成長しているのは日本だけ(海外)

AI要約

日本での高級品の売り上げは不況の中でも伸びており、その背景には通貨安によって訪れる観光客が影響している。

中国や他のアジアからの観光客が日本で高級品を購入しており、ブランド企業は日本市場で成長を報告している。

円安により外国人観光客が増加し、高級品を安く購入するために日本を訪れる動きが活発化している。

裕福な中国人は日本で高級品を買い漁る…高級ブランドの売上が成長しているのは日本だけ(海外)

アジア全体が不況であるにもかかわらず、日本での高級品の売り上げは伸びている。

日本の通貨安が観光客を引き付けているからだ。

これらの観光客の多くは中国から来ており、自国ではなく日本で高級品を購入している。

イギリスの高級ブランド、バーバリー(Burberry)は2024年7月15日、2025年度第1四半期の業績を報告したが、状況は芳しくない。

アジア太平洋地域での売上高は23%減の大打撃を受け、中国本土だけでも21%減となった。

落ち込みを免れたのは日本で、売上高は6%増加した。だが、この状況を生み出したのは裕福な日本人ではない。中国やその他のアジアからの観光客だ。

「日本の高級品業界は、中国やアジア太平洋地域から訪れる観光客の恩恵を受けている」とバーバリーは決算発表に記している。

日本で販売が好調な高級ブランドはバーバリーだけではない。

カルティエ(Cartier)などのブランドを擁する企業グループ、リシュモン(Richemont)や、世界最大の時計メーカーであるスウォッチグループ(Swatch Group)も、今期の決算でアジアの他の地域と比べて日本での力強い成長を報告した。

LVMHの2024年第1四半期決算も同様の状況だった。ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)やディオール(Dior)などのブランドで知られるこのラグジュアリーコングロマリットは、日本での売上高が2桁成長を記録した。同社は決算報告で「中国顧客によるヨーロッパと日本での支出が大きく伸びている」と指摘している。

グッチ(Gucci)、バレンシアガ(Balenciaga)、サンローラン(Saint Laurent)などのブランドを擁する競合のラグジュアリーコングロマリット、ケリング(Kering)も同様の売上高の傾向を報告している。ケリングの2024年第1四半期の業績では、日本での売上高は16%増加したが、日本を除き、中国をはじめとしたアジア太平洋地域での売上高は19%減少した。

3年以上にわたって日本円の価値は着実に下落している。これは、観光客が落とすドルがこれまでよりもかなり高くなっており、高級品は母国よりも日本で買う方が安くなることを示している。

その結果、外国人観光客が日本に押し寄せるようになった。円安に乗じて高級ブランドを安く買うためだ。3月には310万人の観光客が訪れ、パンデミック前の記録を更新した。

「現在、円安の影響で日本への観光客が増えている」と、高級品に関する情報提供や調査を行うAgility Research&Strategyのマネージングディレクター、アムリタ・バンタ(Amrita Banta)がBusiness Insiderに語っている。