EU外相、ハンガリー主催の会合をボイコット 独断で中ロ訪問を批判
AI要約
EUの外相にあたるボレル氏は、ハンガリーがEUの非公式会合をボイコットし、独自の会合を開催する決定をした。ハンガリーの独断でロシアや中国を訪問したことに抗議する異例の事態が起きている。
オルバン首相が「平和ミッション」と称し、EUの議長国として就任後にロシアや中国を訪問し、ボレル氏から非難を受けた。ハンガリーの行動は平和をもたらさないと指摘された。
ハンガリーは2021年7月からEU理事会の議長国を務めており、非公式の会合に関する権限を持っているが、ボレル氏の抗議によりEUとの関係が悪化している。
欧州連合（EU）の外相にあたるボレル外交安全保障上級代表は22日、ハンガリーが8月下旬に主催予定の非公式の会合を事実上ボイコットし、独自の会合を別途開くことを決めた。独断でロシアや中国を訪問したハンガリーへの抗議を示すもので、7月にEU理事会の議長国に就任したハンガリーの権限を奪いかねない異例の事態になっている。
この日、ブリュッセルで開かれたEU外相会合後の記者会見で、ボレル氏は、ハンガリーのオルバン首相が「平和ミッション」と称し、7月に議長国に就任後、EU側に事前の調整なくロシアや中国を相次いで訪問したことを批判。「（ロシアの）プーチン大統領を利するだけで、平和をもたらすことにつながらない」と非難した。
議長国とは、加盟国の各分野の大臣によって構成されるEU理事会の議長のことで、7月から12月末まではハンガリーが担う。EU理事会は、欧州委員会が提案する法案や予算を承認するEUの重要な機関で、承認に向け、議長国は特定の議題について加盟国の担当大臣を集めた非公式会合を開催することができる。
