トランプ氏の当選に備えか…日本製鉄、側近のポンペオ氏をアドバイザーに電撃起用

AI要約

日本製鉄がポンペオ氏をアドバイザーに起用し、米国の鉄鋼メーカーUSスチールの買収を推進していることが報じられた。

ポンペオ氏は両陣営から尊敬され、米国の地政学的課題について洞察力を持っていると評価されている。

USスチール買収はトランプ前大統領の再選に備えた動きとも言われ、ポンペオ氏の起用は難局を打破しようとする一環と見られている。

米鉄鋼メーカーUSスチールの買収を推進している日本製鉄が、トランプ政権で国務長官を務めたポンペオ氏を最近アドバイザーに起用した。任期は明らかにされていない。

共同通信と日本経済新聞が21日に伝えたところによると、日本製鉄はポンペオ前長官の起用理由について、「(共和党と民主党の)両陣営から尊敬されており、米国が現在直面している地政学上や安全保障上の課題について、他に類をみない洞察力を持っている」とコメントした。

日本では日本製鉄のポンペオ前長官起用はトランプ前大統領の再選に備えた動きという見方も出ている。

ブルームバーグは20日、ポンペオ前長官を含め今回起用された多くのアドバイザーは日本製鉄のUSスチール買収に関する諮問を担当することになると報道した。

この日の報道と関連し、ポンペオ前長官は米国が同盟国と協力して製造基盤を拡大しなければならないと話した。

ポンペオ氏は声明で、日本製鉄のUSスチール買収が「米国の象徴的な企業に活気を吹き込み、米国の供給網強化と米国の雇用を保護できる最善の道」と評価し、「この交渉を代表して働くことになり誇らしい」と明らかにした。

共同通信は、再選を目標にするトランプ前大統領の優勢が伝えられる中で近い仲であるポンペオ氏を起用するのはUSスチール買収と関連した難局を打開しようとする目的があるとみられると評価した。

日本製鉄は昨年12月にUSスチールを150億ドルで買収すると提案し、USスチールの株主も圧倒的に賛成した。日本製鉄の目標は年内のUSスチール買収完了だ。米国以外の地域はすべて審査を終えており、米国外国人投資委員会(CFIUS)と米国司法省の反独占審査だけが残った状態だ。だがバイデン大統領とトランプ前大統領を含む米国の政界と鉄鋼労組などは反対の立場を明らかにしてきた。

トランプ前大統領は1月に「無条件で防ぐだろう」としながら強力な反対の意志を表明した。

一方、ポンペオ前長官は18日にウィスコンシン州ミルウォーキーで開かれた共和党大会に賛助演説者として出てトランプ前大統領に対する支持を訴えた。