デモ激化でネット遮断続く 公務員採用巡り、約40人死亡 バングラデシュ
バングラデシュの首都ダッカで起きた公務員採用枠に抗議する大学生らのデモ激化による混乱について報道されている。
デモ隊と警官隊の衝突で40人以上が死亡し、数百人が負傷するなど、深刻な状況となっている。
政府は特別枠の廃止を決定したが、裁判所の介入で混乱が起きた。
【ニューデリー時事】バングラデシュの首都ダッカの警察は19日、公務員採用の特別枠に抗議する大学生らのデモ激化に伴い、公共の場での全ての集会を禁じた。
当局は18日以降インターネットを遮断、全土で通信がつながりにくい状態が続いた。AFP通信などが伝えた。
この1週間でデモ隊と警官隊との衝突によりダッカを中心に計約40人が死亡、数百人が負傷した。最も激しかった18日はデモ隊が国営テレビ局や政府機関の建物に放火するなど暴徒化。取材中だった地元記者も死亡した。
ハシナ首相はテレビ演説で学生らに自制を呼び掛けるとともに、「誰が何の目的で無政府状態に追い込んだのか明らかにする」などと述べ、首謀者らを厳正に処罰する姿勢を示した。
バングラデシュの公務員採用枠の3割は、1971年の独立戦争を戦った兵士らの子孫に割り当てられている。政府は同枠の廃止を決めたが、高裁が今年6月、政府決定を違憲とする判断を示したことでデモが起きた。