「ペ・ヨンジュンも投資した」…300億ウォン詐欺「ヨン様コイン」の正体=韓国

AI要約

韓国で有名芸能人の投資を装い詐欺目的の仮想通貨を操作し、約300億ウォンを詐取したグループが拘束され、起訴された。

グループは俳優ペ・ヨンジュンの投資を受けたと広報し、QBZと呼ばれるコインを発行。相場を操縦して投資家を欺き、巨額の被害を出した。

検察は犯罪収益を没収し、仮想資産市場取引秩序を乱す勢力に厳しく対処する姿勢を示している。

韓国で、有名芸能人の投資を受けたと広報しながら「SCAMコイン(詐欺目的の仮想通貨)」の相場を操縦して投資家から約300億ウォン(約34億円)を奪取した容疑がもたれているグループが拘束状態で起訴された。

ソウル南部地検仮想資産犯罪合同捜査団(団長パク・ゴヌク)は19日、詐欺・業務妨害・特定経済犯罪加重処罰などに関する法律違反などの容疑で「QBZ」発行・販売業者のA被告(45)ら4人を拘束起訴したと明らかにした。

QBZは俳優ペ・ヨンジュンが投資したといわれて「ヨン様コイン」と呼ばれるなど登場序盤から注目を浴びていた。2020年2月取引所に上場され、上場初日1個の価格が25ウォンから275ウォンまで上昇した。上場初日の総取引額が690億ウォンを突破して投資家の大きな関心を集めた。だが、相場操作疑惑で2021年8月に上場が廃止された。

A被告らは初めから仮想通貨事業をする考えも能力もなかったにもかかわらず虚偽・偽造書類を利用してコインを発行した容疑がもたれている。検察によると、AらはコインブローカーB(39)から上場時期など取引所内部情報を渡されたという。

A被告らは2020年2月から1カ月間虚偽広報記事を配布させてコイン相場を操縦し、被害者約4000人から151億ウォン相当を奪取したことが明らかになった。2021年3~4月には残ったコインすべてをSCAMコイン専門処理業者に売却しながらも投資家約9000人を集めて150億ウォンを奪取した。

投資家を募るために「取引量イベント」という新型の手法も利用した。一定期間中に特定コインを取り引きした量により購入者に見返りを支給する形だ。イベント当時、QBZの取引量は1200億個に達した。

A被告はコイン販売代金のうち56億8000万ウォンを引き出して株式と借名財産を購入したことが確認された。検察はA被告の犯罪収益を没収・追徴補填して凍結した状態だ。

検察は「仮想資産市場取引秩序を乱し、庶民の被害者を量産する勢力を徹底的に捜査する」とし「19日仮想資産利用者保護法施行に合わせて仮想資産不公正取引行為に対して徹底的に対処する」と話した。