インドの暗号資産取引所がハッキング被害、柴犬コインが大きく下落

AI要約

7月18日未明にWazirXで発生した悪意のある攻撃により、多くの暗号資産とプラットフォームのネイティブトークンが盗まれ、取引所の準備金の約50%が流出した。攻撃者はSHIBや他の暗号資産を奪い、市場価値が大幅に下落している。

攻撃者がコインを売却していることで価格がさらに下落しており、特にSHIBは大きな影響を受けている。その他のトークンも影響を受けており、取引所の価格は大きく変動している。

暗号資産の価格下落は、ハッキングによる投資家のパニック売りや法定通貨への需要増加から生じている可能性が高い。BTCやUSDTをはじめとする複数の暗号資産が大きな下落を記録している。

インドの暗号資産取引所がハッキング被害、柴犬コインが大きく下落

インドの暗号資産(仮想通貨)取引所WazirXで7月18日未明に発生した悪意のある攻撃で、多くの暗号資産とプラットフォームのネイティブトークンが盗まれて取引所の準備金の約50%が流出し、市場価値が大幅に下落している。

同取引所は、出金を一時的に停止している。

Coingeckoのデータによると、WazirXのWRXは14セント強で15%安で取引されている。ルピー建て価格は、攻撃者が柴犬コイン(SHIB)1億ドル(約155億円、1ドル=155円換算)分を含む顧客の資産2億3000万ドル(約356億円)分を奪ったことが確認されてから25%以上下落している。攻撃者はイーサリアム(ETH)5200万ドル(約80億6000万円)分、ポリゴン(MATIC)1100万ドル(17億500万円)分、ぺぺコイン(PEPE)600万ドル(約9億3000万円)分も奪った。

ハッカーがコインを売却しているという報道もあり、SHIBは米ドル建てで6%以上の時価総額を失い、ルピー建てでは16%以上も下落している。ブロックチェーンのデータでも、攻撃者がSHIBを売却して下落圧力となっていることが示唆されている。

BREAKING: WazirX exploiter publishes update on token selling, claims they are selling "in a way that is fair and gentle on the market"

— HCH (@HeartCanHodl) July 18, 2024

その他のトークンはドル建てでは比較的安定している一方、取引所のインドルピー(INR)とのペアは大幅な下落を見せている。

特に注目すべきは、ビットコインとルピー(BTC/INR)のペアが11%下落し、510万ルピー(6万945ドル)となったことだ。これは、競合する取引所であるCoinDCXでの価格よりも大幅に安い水準だ。CoinDCXでは、ビットコインが570万ルピーで取引されていた。BTCのドル建て世界平均価格は、この日の取引で1%上昇し、6万1800ドルとなった。CoinDesk Indicesのデータによると、時価総額最大の暗号資産は約6万4900ドルで取引されている。

一方、WazirXのテザーとルピーのペア(USDT/INR)は8%下落した。

WazirXでのBTC、USDT、その他の暗号資産の価格下落は、おそらく、ハッキングを受けての投資家のパニック売りや法定通貨への駆け込み需要を反映したものと思われる。

|翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Indian Crypto Exchange Hack Sends SHIB, WRX Tumbling as Bitcoin, Tether Trade at Massive Discount