「ジブラルタルはスペイン」が物議 サッカー欧州選手権祝勝会

AI要約

スペインのサッカー選手が祝勝会で「ジブラルタルはスペイン」と歌い物議を醸す事件が発生。

ジブラルタルはスペイン南端に位置する英国の海外領土で、両国の帰属を巡る係争が300年以上続いている。

ジブラルタル自治政府はスポーツを政治的議論に利用すべきでないとして事件に失望感を表明。

「ジブラルタルはスペイン」が物議 サッカー欧州選手権祝勝会

 【ロンドン時事】「ジブラルタルはスペイン」。

 サッカーの欧州選手権でイングランドを下し、4度目の優勝を果たしたスペインの選手が、首都マドリード中心部の広場で開かれた祝勝会で歌ったフレーズが物議を醸している。英メディアが16日、伝えた。

 ジブラルタルは、スペイン南端に位置する英国の海外領土。スペイン継承戦争終結の際のユトレヒト条約によって、1713年に英国に割譲された。スペインは長年返還を求めており、帰属を巡る係争が300年以上にわたって続いている。

 スペインは14日の決勝で、そのイングランドを撃破。大会の最優秀選手に輝いたロドリ選手が、15日の祝勝会のステージでマイクを握り、「ジブラルタルはスペイン」と歌い出すと、集まった数万人の大観衆もそれに応えた。同選手はイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティーでプレーしている。

 ジブラルタル自治政府は16日、祝勝会での出来事に失望感を示した上で、「政治的議論を呼ぶイデオロギーの推進に、スポーツを利用すべきでないとの原則に反している」と強調した。