ガンビア議会、女性器切除禁止の撤回求める法案を否決

AI要約

ガンビアの議会が女性器切除(FGM)を禁止する法律についての投票を行ったが、撤回を求める条項は可決されなかったことが明らかになった。

違法とされているにもかかわらず、ガンビアの一部地域では未だにFGMが行われており、過去には女児が死亡する事件も発生している。

国連や人権団体は、FGMの撤回が人権の後退につながるとして非難しており、この慣習を根絶させるためにさらなる取り組みが必要とされている。

ガンビア議会、女性器切除禁止の撤回求める法案を否決

(CNN) 西アフリカ・ガンビアの議会は、女性器切除(FGM)を禁止する法律を支持する投票を行った。

FGMを違法のままにすべきだと勧告していた保健・ジェンダー合同委員会の委員長はCNNに対し、2024年の女性(改正)法案で同慣習の禁止の撤回を求める条項はいずれも可決されなかったと語った。

ガンビアのジャメ前大統領は2015年、FGMを禁止し、FGMに関わった個人に罰金と最長3年の禁錮刑を科すことを承認した。

この法律では、FGMによって死に至った場合、加害者に終身刑が科せられる。

イスラム支持団体や議員らはこの女性割礼を「イスラムの美徳の一つ」であるとして、非合法化に反対していた。

人権団体アムネスティ・インターナショナルは以前、FGMの禁止を撤回する取り組みは、同国の人権保護の「後退」だと評した。国連によると、ガンビアでは20年時点で15~49歳の女性の73%がFGMを経験している。これらの女性の65%以上は「5歳になる前に」この慣習の対象になったという。

国連のグテーレス事務総長は今年3月の国際女性デーに、ガンビア議会によるFGM合法化の動きに「憤慨している」と述べ、この慣習を「おぞましい」と非難していた。

禁止されているにもかかわらず、ガンビアの一部地域では依然として子どもにFGMが行われている。

16年には生後5カ月の女児が性器切除により死亡した事件で女2人が起訴された。