バイデン氏「冷静になるべきだ」 トランプ氏銃撃受け国民向け演説

AI要約

バイデン米大統領はトランプ前大統領の銃撃事件を受け、国民に冷静であるよう呼びかけた。

バイデン氏は暴力を許さないと強調し、政治的な対立が過熱化する中で暴力は許されないと述べた。

銃撃事件を受け、バイデン大統領は暴力ではなく投票で意見を解決すべきだと訴えた。

バイデン氏「冷静になるべきだ」 トランプ氏銃撃受け国民向け演説

 バイデン米大統領は14日夜(日本時間15日午前)、前日13日に起きたトランプ前大統領の銃撃事件を受け、ホワイトハウスの大統領執務室から米国民向けに演説した。政治的な対立が過熱化していると指摘し、「そろそろ冷静になるべき時だ。我々は皆そうする責任がある」と語りかけた。

 「オーバルオフィス」と呼ばれる執務室からの演説は、戦争や重大な事件、主要政策の説明など限られた機会に行われ、重要な意味を持つ。今回は約5分間の演説だった。前大統領であり、大統領候補でもあるトランプ氏への銃撃という衝撃的な事件で国内が騒然となっているため、沈静化を図る狙いがある。

 バイデン氏は「米国にこのような暴力が許される場所は絶対にない。暴力が常態化することは許されない」と強調。大統領選が近づくにつれて政治的な情熱は強くなるものだと指摘しつつ、「どんなに強い信念を持っていても、決して暴力に走ってはならない」と呼びかけた。

 銃撃については「米国では、意見の違いを(選挙の)投票箱で解決する。銃弾ではない」と非難。捜査状況について説明を受けたとしたが、容疑者の動機やどのような意見を持っていたのかなどについてもまだ分からないと話した。【ワシントン西田進一郎】