「中国はロシアの支援者」 NATO首脳声明

AI要約

米国で開かれたNATO首脳会議で、中国がロシアのウクライナ侵略を支援しているという強い非難が発表された。

声明では、中国とロシアの連携や中国によるロシア支援が強調され、中国の脅威に対抗する姿勢が示された。

また、NATOはアジアにも注視し、日本や韓国、ニュージーランド、オーストラリアなどの首脳と連携強化を行った。

「中国はロシアの支援者」 NATO首脳声明

(CNN) 米国で首脳会議を開いている北大西洋条約機構(NATO)は10日、中国はウクライナを侵略しているロシアの「決定的な支援者」と批判する首脳声明を発表し、中国の脅威に対抗する姿勢を鮮明に打ち出した。

設立75周年の記念式典などが開かれた今回の首脳会議の声明では、これまでで最も強い言葉でウクライナでの戦争における中国の役割を批判するとともに、「体制上の挑戦」である中国に厳しい姿勢で臨むことを明確に示した。

声明では、中国とロシアの「無制限」の連携や、中国による「ロシアの防衛産業基盤への大規模な支援」がロシアのウクライナでの戦争を支えていると指摘。ロシアへの物的・政治的支援をやめるよう求めている。

欧米の首脳らはここ数カ月、中国が兵器などに転用できる部品を供給することでロシアの軍事部門を後押ししていると批判してきた。中国は軍事部品のロシアへの供給を否定している。

声明ではまた、以前から懸念を示している中国の宇宙空間やサイバー空間での活動についてもあらためて言及。対話の窓口は開かれているとの姿勢を示しつつも、「中国の威圧的な戦術やNATOを分裂させようとする動きから自衛する」との文言を盛り込んだ。

32カ国で構成される軍事同盟であるNATOは、これまで北米と欧州の安全保障にフォーカスしてきたが、近年アジア、中でも中国の動きを注視し、関与するようになっている。

こうした姿勢を反映し、アジア・太平洋地域で主要な役割を果たす日本や韓国、ニュージーランド、オーストラリアの首脳も3年連続で首脳会議に招かれ、連携強化を再確認した。