自国民の早期除隊、直接要請へ 印首相、首脳会談でプーチン氏に

AI要約

モディ首相とプーチン大統領の首脳会談では、ウクライナ侵攻を含む国際情勢や経済協力が広く話し合われる見通し。

インドのモディ首相は、ロシア軍にだまされてウクライナに派遣された自国民の早期帰国を求める。インド中央捜査局は人身売買ネットワークを摘発。

南アジアから多くの若者が高額報酬を求めてロシア軍に入隊しており、インド外務省も関与を懸念している。

 【ニューデリー時事】インドのモディ首相はロシアのプーチン大統領との首脳会談で、同国のウクライナ侵攻を含む国際情勢や経済協力まで広く話し合う見通しだ。

 モディ氏は民間業者にだまされるなどしてロシア軍に加わり、ウクライナに派遣された自国民の早期帰国も求める。

 インド外務省のクワトラ外務次官は5日の記者会見で、「惑わされて入隊した国民の早期除隊も議題に上るだろう」と述べた。帰国できないでいるインド人は推定30~45人という。

 インド中央捜査局(CBI)は3月、「海外で高額報酬の仕事がある」などと若者をだまし、ロシア軍にあっせんしていた人身売買ネットワークを摘発。被害者の中には戦死したり、前線で重傷を負ったりした人もいたという。入隊した若者が母国に助けを求める動画も報じられた。

 こうした中、先にカザフスタンで開かれた上海協力機構(SCO)首脳会議に出席したジャイシャンカル外相は、会談したラブロフ外相に同問題を伝えた。

 ロシア軍には人身売買だけでなく、高額報酬などを目当てに自ら入隊する外国人も多い。南アジアでは、ネパールやスリランカから多くの若者らが参加している。