東欧に進出した中国軍…ウクライナ国境で「親ロ」のベラルーシと軍事訓練

AI要約

中国人民解放軍がベラルーシで対テロ合同訓練を行うことを発表。訓練内容や目的、背景を明らかにした。

ベラルーシがSCOの正式加盟国となり、中国との安保協力が強化。訓練地での細部や課題、重要性について報道。

ベラルーシの行動がウクライナや欧州で懸念を引き起こし、ロシアとの関係や軍事パレードの参加について詳細。

東欧に進出した中国軍…ウクライナ国境で「親ロ」のベラルーシと軍事訓練

中国人民解放軍が8日から19日までウクライナと国境を接する親ロシア国のベラルーシで対テロ合同訓練を進めると両国国防省が発表した。

中国国防部は7日、「今月ベラルーシのブレスト市周辺で陸軍合同訓練を進める。今回の訓練は対テロ任務遂行を背景に人質救出、合同対テロ作戦など混合訓練と演習課題を実施し、部隊の訓練水準と相互運用性を高めて両国陸軍の実用的協力を深めるだろう」と明らかにした。

ベラルーシ国防省は6日、テレグラムなどSNSに中国人民解放軍将兵が戦略輸送機を利用して到着した写真を掲載し、中国軍が8日から19日まで行われる対テロ合同訓練に参加すると明らかにした。

ベラルーシは4日にカザフスタンのアスタナで開かれた反西側安全保障・経済協力体である上海協力機構(SCO)の10番目の正式加盟国となった。習近平中国国家主席は「各国は団結能力を強固にし、手を取り合って外部の干渉を防がなければならない」と強調した。

訓練が行われるブレスト市はベラルーシ南西部にあるポーランドとの国境地帯で、ロシアと戦争中であるウクライナの北部国境と約50キロメートル離れている。

中国国営グローバルタイムズは8日、「今回の合同訓練は東欧の非伝統的安保脅威から平和と安定を成し遂げるのに助けになるだろう。中国とベラルーシがSCOの枠組みの中で安保と防衛でより緊密に協力するだろう」と中国軍事専門家の話を引用して報道した。同紙は特に中国人民解放軍が安保非常状況に備えて兵力を速やかに輸送できる能力を見せたと強調した。

欧州は、中国がウクライナ国境近くに軍を派遣したことに懸念を示した。ドイツ国営ドイチェベレは8日、「ベラルーシは最近ウクライナが挑発を敢行するとして国境への軍配備を強化している。ウクライナはベラルーシの行動に脅威を感じている。ロシア軍が2年前にウクライナへ侵攻する際にベラルーシから攻撃を始めたため」と指摘した。ベラルーシはロシアのプーチン大統領の緊密な同盟国で、ロシアがベラルーシに戦術核兵器を配備することを承認した。

中国は3日にベラルーシの首都ミンスクで開かれたミンスク解放日(独立記念日)80周年記念軍事パレードに自国の儀仗隊を参加させた。軍事パレード指揮官の搭乗車両は中国が生産する紅旗のオープンカーだった。