結局「夜間通行禁止」導入するソウル代表観光地「北村」…住民「よかった」vs商人「青天の霹靂」(2)

AI要約

北村路11キルの通行禁止に対する住民の懸念と商人の不安が明らかになった。

オーバーツーリズム対策が世界的に注目されており、各地で新しい取り組みが行われている。

住民、観光客、商人の声をバランスよく取り入れるために、自治体の支援が必要である。

結局「夜間通行禁止」導入するソウル代表観光地「北村」…住民「よかった」vs商人「青天の霹靂」(2)

しかし、通行禁止の実効性に疑問を持つ住民も少なくなかった。3代にわたり北村に住んできたキムさん(64)は「日本人観光客は韓国人と容貌が似ているがパスポート検査でもするつもりなのか、また4時30分に入場した観光客を5時ちょうどになれば追い出すのかなど疑問が一つや二つではない」と指摘した。北村路11キルに20年間住んでいる60代のキムさんも「11キルにあるゲストハウスに長期滞在する外国人も多いが、彼らが宿舎に来るたびに制止を受ければ騒ぎが広がる場合もあるかもしれない」とした。

北村路11キルの入口でアクセサリー店を運営するイ・テギュさん(44)は「関連公聴会で近くの商人の意見は聴取しなかったと理解している」とし「午後5時以降も一日の売上全体の15%は出てくるので打撃が大きいと思う」と心配した。レッドゾーン付近で化粧品専門店を運営するイさんは「月の賃貸料が1000万ウォン(約116万円)ほどになるが、コロナ禍当時に赤字を出しながらも耐えてきた」とし「事情が少し良くなるようだったのに、青天の霹靂のような便り」と話した。

鍾路区は今後、午前・夜間巡回査察勤務者を採用し、過怠金賦課ではなく啓蒙中心の活動を行う方針だ。鍾路区庁関係者は「観光客をどのように区分するかが我々にとっても大きな悩み」としながら「物理的な進入を止めることは難しいことから、実効性のある方案を検討中」と説明した。続いて「住民を保護する目的が優先だったので商人の意見を別途聴取してはいない」とした。

オーバーツーリズムは北村韓屋村だけの問題ではない。世界的に有名観光地はオーバーツーリズム対策を次々に出している。イタリア・ヴェネツィアは4月から観光客1人当たり5ユーロ(約7500ウォン)の都市入場料を徴収している。日本は東京都、大阪府、京都市などに続いて北海道が4日、宿泊税の導入を発表した。姫路市は世界文化遺産である姫路城の外国人と自国人の入場料に差をつける二重価格制を導入する方針だ。

専門家は「観光客増加にともなう便益が住民にも還元されてこそオーバーツーリズムの葛藤を緩和することができる」と強調する。オーバーツーリズムの陰が色濃い釜山(プサン)の甘川(カムチョン)文化村は住民と観光客の共生を試みようとしている代表事例だ。住民協議会が運営する事業場を通した収益の最大30%を住民に還元した。コインランドリー運営、食材提供のような福祉事業も展開している。

釜山沙下区(サハク)は5月に共生財源を編成して計6億ウォンの財源を投じて地区の公用空間と個別世帯内部改善など住民支援事業を進めると明らかにした。漢陽(ハニャン)大観光学部のイ・フン教授は「住民、観光客、商人の声がそれぞれ違うので地方自治体がバランスを取るための取り組みを続けていかなくてはならない」とし「北村も通行禁止だけでなく住民のための基金造成案を悩むべきだ」と助言した。