中正記念堂の儀仗隊、場所など変更へ 文化部が検討進める 移行期正義の一環/台湾

AI要約

台北の中正記念堂にある蒋介石元総統の銅像で、三軍儀隊が演習を行っているが、政府は移行期正義の一環として配置箇所の変更を検討中。

文化部は、儀隊を中正記念堂内から撤退させ、屋外でのパフォーマンス後は待機室に戻る方式を取る方針を示す。

国防部長も儀隊を屋外にとどまらせる意義を説明し、移行期正義と観光要望の両立を図ると表明。

中正記念堂の儀仗隊、場所など変更へ  文化部が検討進める  移行期正義の一環/台湾

(台北中央社)蒋介石元総統を顕彰するために建てられた台北市内の中正記念堂では、三軍儀隊(儀仗隊)が蒋介石の銅像があるホールで立哨や交代儀式のパフォーマンスを行っている。中正記念堂を所轄する文化部(文化省)は、過去の政府による人権侵害やその結果の真相究明を目指して政府が進めている移行期正義の一環として、儀隊の配置箇所の変更などに向けて検討を進めている。

行政院(内閣)が4日に行った移行期正義に関する進捗(しんちょく)状況の聞き取りで、文化部は儀隊を中正記念堂の内部から撤退させると説明。今後は待機室から屋外の「民主大道」に向けて行進して見せ、パフォーマンス終了後は立哨を行わずそのまま待機室に戻る方式を取る考えを示した。消息筋が中央社に明かした。変更の時期については未定だという。

また顧立雄(こりつゆう)国防部長(国防相)は6日、報道陣の取材に応じ、儀隊を中正記念堂内から撤退させた後も屋外にとどまらせる理由について、人々が見学を望んでいるためだと言及。文化部と歩調を合わせ、議論した結果だとした上で、移行期正義と各界からの儀隊パフォーマンスに対する要求を両立させられているだろうとの考えを示した。

(頼于榛、呉書緯/編集:田中宏樹)