ドイツのウクライナ軍事支援の中止を要求 独右翼共同党首が単独会見

AI要約

右翼政党AfDの共同党首がウクライナへの軍事支援停止とトランプ前大統領の再選を支持する発言をし、欧州の右翼勢力の影響力が懸念されている。

生活不安や政府の対応に不満を持つ国民がAfDに支持を寄せた背景を指摘し、既存政党に変わる受け皿となっている。

ワイデル氏は党大会での取材で、国内の不安要素について言及し、AfDの躍進を説明している。

ドイツのウクライナ軍事支援の中止を要求 独右翼共同党首が単独会見

 6月上旬の欧州議会選で国内第2党に躍進したドイツの右翼政党「ドイツのための選択肢」(AfD)のアリス・ワイデル共同党首(45)が29日、朝日新聞のインタビューに応じた。ロシアの全面侵攻を受けるウクライナへのドイツの軍事支援について、「真っ先にやめるべきだ」と要求。米大統領選でトランプ前大統領が勝利すれば停戦が実現するとし、「明らかによりよい大統領になる」と期待を示した。

 欧州の右派では、ロシアに融和的でウクライナへの軍事支援を拒否するハンガリーのオルバン首相がトランプ氏支持を明言している。トランプ氏の再選と、欧州での自国第一主義の右翼政党の台頭で、ウクライナ支援の機運が弱まることが警戒されている。

 ワイデル氏は、29日から独西部エッセンで始まった党大会の会場で取材に応じた。欧州議会選でAfDが15・9%の得票率でドイツで2位となった躍進の背景について、インフレや高い税負担などで「国民は将来について恐れ始めている」と述べ、生活不安から既存政党に変わる受け皿になったとの見方を示した。