武器取引は「制裁違反」 条約にも懸念、ロ朝は反発 国連安保理

AI要約

国連安保理は北朝鮮とロシアの武器取引に関する緊急会合を開催。ロシアは非難を否定し、北朝鮮は米国を批判。日米英仏韓が会合を要請。

会合には独立系シンクタンクが報告し、北朝鮮製のミサイルがウクライナに着弾。武器取引は安保理決議違反とされる。

約50カ国とEUがロ朝間の武器移転を強く非難する共同声明を出す。会合では北朝鮮問題が初めてロシアとの取引を議題に。

 【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会は28日、北朝鮮がロシアに武器を供与しているとされる問題で、緊急の公開会合を開いた。

 各理事国から「制裁違反だ」と非難が相次いだが、ロシアは「完全なうそだ」と取引を否定。利害関係国として参加した北朝鮮も「米国こそウクライナへの軍事援助を強化している」と反発した。

 日米英仏韓が会合を要請した。安保理が北朝鮮問題を巡り、ロシアへの武器移転を議題に協議するのは初めて。日米韓など約50カ国と欧州連合(EU)は会合に先立ち、ロ朝間の武器移転を「可能な限り強い言葉で非難する」との共同声明を出した。

 会合には、ロシアの侵攻を受けるウクライナで現地調査に当たる独立系シンクタンクの代表が出席。1月2日にウクライナ第2の都市ハリコフに着弾したミサイルが、2023年に北朝鮮で製造されたものだと確認したと報告した。北朝鮮との武器取引は安保理制裁決議で禁じられている。