日本vs韓国「竹島問題」が“再浮上”のウラで、日本と韓国の「温度差」の“意外な正体”

AI要約

韓国が竹島周辺で石油・ガスの調査を行うことを表明。

日本政府が抗議をしても、韓国は調査を続ける姿勢。

竹島問題に対する日本と韓国の対立が再燃する可能性。

日本vs韓国「竹島問題」が“再浮上”のウラで、日本と韓国の「温度差」の“意外な正体”

 6月3日、韓国の尹大統領は東岸沖(竹島付近)に莫大な石油・ガスが埋蔵されている可能性があるとして、調査する方針を示したという。

 同じ頃、日本政府は韓国が竹島の南方にある日本の排他的経済水域(EEZ)で、韓国調査船が海洋調査をしていたとして抗議をしたと発表しているが、もちろん日本が抗議をしたからといって韓国が調査をやめるわけではない。

 それどころか、韓国政府は日本からの抗議を受けて、「独島は歴史的・地理的・国際法的に明白なわが固有の領土」としたうえ、「われわれの領土主権に対する日本側のいかなる主張も受け入れられない」と真っ向から反発している。

 果たして韓国の調査が進み、実際に石油やガスを掘り当てた場合、日本はどうするのだろうか。ここに来て、約70年実効支配され続けている竹島を含む領域をどう扱うかが再び迫られている形だろう。

 この調査プロジェクトについて、韓国野党の李在明代表は自身のSNSを通じて「十中八九(成功する確率は最大で20%)失敗するのなら、国民の血税が投入されるのは心配」と指摘。また、祖国革新党のチョ・グク代表は「国政をこんな形で運に委ねてもよいのか」と発言したが、国民からは両者に「そんなことより自分たちの裁判を心配しなさい」と突っ込まれる始末だ。

 私は普段、日韓情勢や日韓問題について書いていることもあって、よく竹島問題をどう思っているか聞かれることが多い。竹島は1952年に、李承晩韓国大統領がいわゆる「李承晩ライン」を設定し、そのライン内に竹島を取り込んだという経緯がある。私が生まれる前からすでに約70年の実効支配を受けている日本領土なのだ。

 私は竹島問題に関してあまり語らない様にしている。それはいくら意見交流を行おうが、日本政府が取り戻す気がない様に見えるからだ。事実、約70年の実効支配を許し、何かあれば「遺憾」を述べるだけだ。むしろ日本側が騒げば騒ぐほど、韓国左派は上陸して、「独島(竹島)は我領土」と国民に言い聞かせている始末だ。

 韓国でも多くの人は竹島が国際法上は日本の領土だと知っているし、韓国の「独島(竹島)は我領土」と叫ぶ者たちに「裁判でハッキリしよう」と言い続けてきた。日本でも韓国の実効支配に対してハッキリさせようと声を上げている人はいるが、なぜか政府は“本気”で動かないように感じる。

 そこでもし資源を掘り当てる様な事が起きたならば、どうなるのだろうか。たとえ国際裁判を起こしても、70年の実効支配とエネルギー源の確保に対して裁判所がどんな判断をするのかはまったく読めない。もちろん日本領土と言う大前提ではあるが、それほど日本政府は不甲斐ない態度で来ていると感じる人は少なくないだろう。