ガザに数か月ぶりの平穏 イスラエル軍の戦闘「一時停止」で

AI要約

イスラエル軍が支援物資の流入を増やすためにガザ地区で軍事活動を停止し、比較的平穏な一日が過ごされた。

軍事活動の停止にも関わらず、ガザ南部では交戦が続き、兵士1人が死亡した。

ガザ全域で平穏な雰囲気が漂ったが、一部地域ではイスラエル軍の攻撃が続いた。

【AFP=時事】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)は16日、イスラエル軍が支援物資の流入を増やすためにガザ南部のルート周辺で軍事活動を毎日11時間停止すると発表したことを受け、数か月ぶりに比較的平穏な一日を迎えた。国連(UN)は、ガザで飢餓の恐れがあると繰り返し警告していた。

 イスラエル軍は声明で、「ケレムシャローム(Kerem Shalom)検問所から北に向かうサラアルディン通り(Salah al-Din Road)沿いで当面、毎日午前8時から午後7時まで人道目的のため局地的かつ戦術的に軍事活動を一時停止する」と発表。

 一方で、「ガザ南部での交戦は中断していない」とし、16日には南部での戦闘で兵士1人が死亡したと明らかにした。

 イスラム組織ハマス(Hamas)が実効支配するガザの民間防衛当局の広報担当者はAFPに対し、「(イスラム教の犠牲祭)イード・アル・アドハ(Eid al-Adha)初日のきょうは、これまでに比べると、ガザ全域で比較的平穏だった」と話した。

 ただし、ガザ市内のシュジャイヤ(Shujaiya)およびゼイトゥン(Zeitun)地区では「いくつかの標的」がイスラエル軍に攻撃され、最南部ラファ(Rafah)も砲撃を受けたと明らかにした。

 ガザ北部・中部のAFP特派員は、16日午前中に戦闘は行われなかったが、ラファでは複数回の砲撃と少なくとも空爆1回、そして夕方にはガザ中部で少なくとも空爆が1回あったと報告した。

 AFPの画像では、ガザ中部にあるブレイジ(Al-Bureij)難民キャンプへの攻撃で子ども複数人を含む死傷者が確認された。【翻訳編集】 AFPBB News