【台湾】1Qの世界スマホ生産台数、前年同期比18.7%増

AI要約

台湾の市場調査会社が発表したリポートによると、2024年第1四半期の世界のスマートフォン生産台数は前年比18.7%増の約2億9,600万台だった。

生産目標を引き下げた昨年の影響で今年の生産台数は増加したものの、まだ前コロナ水準には達していない。

上位メーカーはサムスン、アップル、シャオミなどで、第2四半期の生産は消費の保守的な傾向や在庫増加により減少する見込み。

 台湾の市場調査会社、集邦科技(トレンドフォース)が14日発表したリポートによると、2024年第1四半期(1~3月)の世界のスマートフォン生産台数は前年同期比18.7%増の約2億9,600万台だった。比較対象となる前年同期の数値が低かったことが大幅増につながった。同社は今年第2四半期(4~6月)の生産台数は前四半期比5~10%減少するとの予測も示した。

 集邦科技によると、昨年第1四半期は、サプライヤーが流通チャネルでの深刻な在庫の蓄積を受けて、生産目標を大幅に引き下げていた。そのため今年同期の生産台数は前年同期比で2桁伸びたが、コロナ禍前の3億台以上の水準には届かなかった。

 第1四半期の生産台数をメーカー別(上位6社)に見ると、多い順に◇韓国サムスン電子:5,950万台(市場シェア20.1%)◇米アップル:4,790万台(16.2%)◇中国の小米科技(シャオミ):4,110万台(13.9%)◇中国のOPPO広東移動通信(オッポ):3,380万台(11.4%)◇中国の深セン伝音控股(トランシオン):2,980万台(10.1%)◇中国の維沃移動通信(vivo、ビーボ):2,170万台(7.3%)――となった。

 集邦科技は今年第2四半期について、「インフレや地政学的対立を受けて、世界の消費が保守的になっているのに加え、一部ブランドによる第1四半期の積極的な生産が在庫増加につながっている」と指摘。「第2四半期の生産台数は楽観できない」とし、生産台数は前四半期比で5~10%落ち込むとの予測を示した。