「アフガンの女性闘い続ける」 ノーベル平和賞候補の活動家来日

AI要約

アフガンの女性の権利擁護活動家が日本で講演。タリバンの女性の権利侵害に対する闘いを訴える。

タリバンが国連会議に初参加。女性の権利問題を議題にするよう期待。

アフガン周辺国が女性の権利を無視する中、日本に積極的な支援を要請。

「アフガンの女性闘い続ける」 ノーベル平和賞候補の活動家来日

 アフガニスタンで女性の権利擁護のための活動を続け、ノーベル平和賞候補にも名前が挙がるマフブバ・セラジ氏が14日、東京都内で講演した。アフガンでイスラム主義組織タリバンの復権後、教育を含む女性の権利侵害が続く問題について「アフガンの女性は諦めずに闘い続ける。信じてもらいたい」と強調。日本からも支援の声を上げてほしいと訴えた。

 タリバンは今月末にカタールのドーハで開かれる国連主催の会議に初めて出席する意向を示している。セラジ氏は「(現時点で)女性の権利の問題が議題に上がっていないのは悲しいことだが、それでもこれは一つのチャンスだ」と述べ、国際社会によるタリバンへの圧迫につながることに期待感を示した。

 また、アフガンの周辺国、ロシアや中国、イランなどが女性の権利を重視しない中で、世界の他の国々はアフガン女性の人権状況に関心を示す責任があると強調。「日本はアフガンに大使と大使館を置く数少ない国だ。その立場は非常に重要だ」と指摘し、日本の政府や民間のより積極的な関与に期待感を示した。

 セラジ氏はアフガン王族の血を引き、米国で一時亡命生活を送った後、2003年に帰国。女性の権利擁護に取り組む「アフガン女性能力開発センター」をはじめとする複数の団体の運営などに携わった。21年8月にタリバンが権力を掌握し、多くの人権活動家が国外に逃れる中、国内にとどまって活動を続けている。今回もカブールから東京を訪問した。【米村耕一】