韓国、5月基準で家計貸出1109兆ウォン…住宅担保貸出増加の影響で前月比6兆ウォン増

AI要約

先月、銀行の家計貸出が住宅担保貸出の拡大で6兆ウォン(約6863億円)増えた。増加幅は7カ月ぶりの最大で、家計負債の増加傾向が強まる可能性がある。

特に住宅担保貸出が増加し、住宅取引量の増加や政策貸出供給などが影響している。家計貸出の増加は銀行家計貸出の増加として現れている。

家計貸出の増加により家計負債比率が上昇し、延滞率も増加している。一方、企業貸出は拡大傾向が続いているが、増加幅が鈍化している。

先月、銀行の家計貸出が住宅担保貸出の拡大で6兆ウォン(約6863億円)増えた。これは7カ月ぶりの最大増加幅。今後、家計負債の増加傾向が強まる可能性があり、金融当局は家計貸出管理の徹底が必要だと明らかにした。

韓国銀行(韓銀)の金融市場動向資料によると、5月末基準の銀行の家計貸出(政策モーゲージローン含む)は前月比で6兆ウォン増えたと集計された。3月には1兆7000億ウォン減少したが、4月に5兆ウォン増え、2カ月連続の増加となった。増加幅は昨年10月(6兆7000億ウォン)以来の最大水準。貸出残額は1109兆6000億ウォンに増え、過去最大を更新した。

種類別にみると、伝貰(チョンセ、賃貸住宅保証金)資金貸出を含む住宅担保貸出が5兆7000億ウォン、信用貸出をはじめとするその他の貸出が3000億ウォンそれぞれ増えた。特に住宅担保貸出の増加幅が1カ月間に4兆5000億ウォンから5兆7000億ウォンに拡大したのが家計貸出の拡大に大きな影響を及ぼした。住宅取引増加による資金需要の持続、銀行の財源を通した住宅都市基金政策貸出供給などのためだ。伝貰資金貸出も4月は横ばいだったが5月には7000億ウォン増えた。

国土交通部によると、全国住宅取引量は今年1月の4万3000戸から4月には5万8000戸に増えた。韓銀のウォン・ジファン市場総括チーム次長は「住宅売買取引の増加で住宅担保貸出の増加傾向がしばらく続くだろうが、その幅は今後急増するよりは4、5月水準で制限的なものになると予想する」と述べた。

金融委員会・金融監督院によると、先月の全金融圏家計貸出も前月比で5兆4000億ウォン増えた。銀行の家計貸出が増え、第2金融圏の貸出減少傾向は鈍化する様相が表れた(-1兆ウォン→-7000億ウォン)。

韓国の国内総生産(GDP)に対する家計負債比率は世界主要国のうち最上位圏である中、家計負債の増加傾向が今後さらに強まるという懸念が出ている。高金利基調が続くが、住宅市場が回復傾向を見せているうえ、下半期の韓銀の政策金利引き下げに対する期待も高まっているからだ。金融監督院によると、国内銀行の家計貸出延滞率は今年3月基準で0.37%と、2022年3月(0.17%)、昨年3月(0.31%)に比べて高まった。

一方、銀行の企業貸出は拡大の流れが続いたが、増加幅は4月の11兆9000億ウォンから5月は6兆9000億ウォンに縮小した。4月の配当金支給のような季節的な要因が消え、運転資金を中心に鈍化した。ただ、中小企業貸出は増加幅が前月より拡大した(5兆4000億ウォン→5兆8000億ウォン)。