カリフォルニア州パロアルトでは、築70年の普通の家が3億円(海外)

AI要約

パロアルトにある1950年代建造の家が200万ドルで売りに出され、物議を醸す。

エージェントの投稿した動画によると、パロアルトの不動産市場の価格水準が反映されている。

パロアルトの富裕層の存在と住宅在庫不足により、不動産価値が高騰している。

カリフォルニア州パロアルトでは、築70年の普通の家が3億円(海外)

ハイテク億万長者のホットスポット、パロアルトにある1950年代に建てられた家が200万ドル(約3億1400万円)で売りに出されている。

その物件のエージェントがルームツアーの動画を投稿したところ、「価格に見合わない」と多くの人が衝撃を受けた。

そのエージェントによると、マーク・ザッカーバーグやラリー・ペイジも住むこの地区では、これだけの価格は普通だという。

不動産に関する「location(立地), location, location」という言い回しは、物件の郵便番号が価格に大きく影響するカリフォルニアでは特に当てはまる。

その好例が、最近売りに出されたパロアルトの1950年代に建てられた家だ。ソーシャルメディア上で物議を醸しているのは、その美しさではなく、200万ドル(約3億1400万円)という価格にある。

広さ105平方メートルで3ベッドルームのこの家は、カリフォルニア州パロアルトのバロンパーク地区にある。地域のランキングサイトNicheによると、この地区は人口5000人弱の洗練された住宅街と紹介されている。

この区画が整備された当初の住宅はもう数少ないが、この家はそのひとつだ。壁にはウッドパネルやビンテージの花柄の壁紙が張られ、床は傷だらけで、擦り切れたグリーンのカーペットで覆われた部分もある。

2024年5月初め、この物件を担当する不動産エージェントのオリビア・マクナリー(Olivia McNally)はインスタグラムに家の動画を投稿し、販売価格が200万ドルであることをキャプションに記載した。するとこの動画は1190万回もの再生回数を記録し、21万9000回シェアされ、4万500件のコメントが寄せられ、マクナリーは非常に驚いたという。

ソーシャルメディアユーザーの多くは、カリフォルニアの質素な地区にある時代遅れに見える家に、これほどの高値がつくことが信じられないと述べていた。

コメントの中には「中西部なら同じ金額で20軒は買える」「これはジョークなのか?」といったものがあった。

サンフランシスコのベイエリアで不動産エージェントをしているマクナリーは、懐疑的な人や否定的な人は単にパロアルトの不動産市場を理解していないだけだとBusiness Insiderに語っている。

パロアルトはサンフランシスコの南東56キロメートルに位置する人口約6万9000人の都市で、シリコンバレー発祥の地として知られ、ハイテク産業の中心となっている。VMwareやHPといった多くの企業が本社を置き、アマゾン(Amazon)やテスラ(Tesla)なども大きな存在感を示している。

また、フェイスブックの創設者兼CEOであるマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)やRokuの創設者兼CEOのアンソニー・ウッド(Anthony Wood)など、多くの億万長者も暮らしている。

アメリカ国勢調査局によると、2022年時点のパロアルトの世帯所得の中央値は17万9707ドル(約2800万円)で、全米世帯所得の中央値7万4580ドル(約1170万円)をはるかに上回っている。

富裕層の存在と、深刻な住宅在庫不足によって、パロアルトの不動産価値はアメリカで最高水準となっている。

Redfinのデータによると、パロアルトの住宅価格の中央値は4月に340万ドル(約5億3300万円)に達し、同時期の全米の住宅価格の中央値43万2900ドル(約6800万円)を大きく上回った。

この家(チマルス・ドライブ604番地)は、その状態にもかかわらず、立地のおかげで非常に魅力的だ。