イスラエルは「子供の権利侵害国」 国連総長がリスト初掲載

AI要約

パレスチナ自治区ガザで続く戦闘に関連し、グテレス国連事務総長がイスラエルを「子供の権利を著しく侵害した国リスト」に初めて掲載することが報告された。

報告書は「子供と武力紛争」に焦点を当て、安保理の要請に応じ、毎年まとめられている。昨年はロシアが初めて掲載された。

イスラエル側は強く反論し、「イスラエル軍は最も道徳的な軍であり恥ずべき決定だ」と述べ、国連の姿勢を非難した。

 【ニューヨーク時事】パレスチナ自治区ガザで続く戦闘を巡り、グテレス国連事務総長が近く安全保障理事会に提出する報告書の中で、イスラエルを「子供の権利を著しく侵害した国リスト」に初めて掲載したことが分かった。

 イスラエルのエルダン国連大使が7日、X(旧ツイッター)で明らかにした。

 報告書は「子供と武力紛争」に関し、安保理の要請を受け、事務総長が毎年まとめている。昨年はウクライナに侵攻するロシアが安保理常任理事国として初めて掲載された。

 エルダン氏は「イスラエル軍を『ブラックリスト』に載せるとの知らせを受けた」として、電話で連絡を受けた際の動画を投稿。その中で「イスラエル軍は世界で最も道徳的な軍だ。恥ずべき決定だ」と反論し、「事務総長は恥を知れ」と批判した。

 これに対し、ドゥジャリク事務総長報道官は7日の定例会見で、エルダン氏に対する電話は、リストに初掲載される国への「礼儀」として行われたものだと説明。その上で「(掲載された)国に注意を促し、リークを避けるため」だったとも述べ、報告書の公表前に電話の一部を録画して公開したことについて「衝撃的で容認できない」と非難した。