周辺海域の放射性濃度「異常なし」 水産物禁輸は継続 中国

AI要約

中国生態環境省は、2023年の中国周辺海域の放射性物質濃度に異常が見られなかったことを報告した。

東京電力福島第1原発の処理水海洋放出後も、数値に異常がないことが確認されたが、日本産水産物の禁輸措置は続く見通し。

中国外務省は、核汚染水の放出に反対の立場を示し、水産物禁輸は安全性を保つための措置だと主張し、日本に対し処理に対する責任ある態度を求めた。

 【北京時事】中国生態環境省は5日、2023年の中国周辺海域の放射性物質濃度に「異常は見られなかった」とする年次報告を公表した。

 同年8月の東京電力福島第1原発の処理水海洋放出後も、数値に異常がなかったことを自ら示した形。一方、放出を受けた日本産水産物の禁輸措置は継続する見通しだ。

 年次報告は5月24日付。海水や海洋生物に含まれるストロンチウムとセシウムの濃度がいずれも基準を下回ったという。

 中国外務省の毛寧副報道局長は6日の記者会見で、「中国側が核汚染水の放出に反対する立場は一貫しており明確だ」と強調。水産物禁輸は国民の安全と健康を守る必要な措置で、「完全に合理的で合法だ」と主張した。また、日本に対し「国際社会の懸念に真剣に対応し、責任ある態度で処理することを望む」と求めた。