「人かと思った」 韓国海水浴場の近くでプカプカ浮かぶ生き物の正体とは /江陵

AI要約

江原道江陵市の沖合で海洋保護生物であるオットセイが発見された。

昨年と2019年にも同様の目撃例があり、絶滅の恐れがある種として指定されている。

オットセイは海中をゆったりと泳ぎ、保護囲いのある海水浴場に現れたが、接触する人はいなかった。

「人かと思った」 韓国海水浴場の近くでプカプカ浮かぶ生き物の正体とは /江陵

 江原道江陵市の沖合で、海洋保護生物で国際的にも絶滅の恐れがあるオットセイが泳いでいるのが見つかった。聯合ニュースやYTNなどが3日、報じた。

 報道によると、2日午後2時40分ごろ、江陵市の正東津海水浴場近くの海で、オットセイ1頭が泳いでいる姿が市民のカメラで撮影された。

 動画を撮影したレジャー施設「正東津レールバイク」の職員らは「休憩時間に海を眺めていたら、何かが通り過ぎた」「人かと思ったが、よく見たらオットセイだった」と話した。

 職員らは海水浴場の砂浜からさほど離れていない海辺でオットセイがプカプカと泳ぐ姿を10分ほど目撃したという。オットセイを見た職員の1人は「砂浜には立ち入り禁止の囲いが設置されているため、オットセイに近づいたり触ったりする人はいなかった」と話した。

 同日に江陵沖の釣り船近くで撮影された動画を見ると、オットセイは人が近くにいても警戒する様子を見せず、ゆったりと海を泳いでいるようだ。海中に潜ったり顔を出したりしながら、体をブルブルと揺すって水気を飛ばす様子も見られた。

 韓国国立生態院によると、オットセイは韓国観光部(省に相当、以下同じ)指定の絶滅危惧野生動物2級の哺乳類であり、国際的にも絶滅の恐れがある海洋生物だ。海洋水産部の海洋保護生物にも指定されている。

 過去には韓国東海岸でよく見られたが、環境の変化に加え、皮を手に入れるための乱獲などによって個体数が減少し、現在では冬に東海を経て南海や西海(黄海)南部で時々見られる程度だ。

 江陵沖では昨年3月にも体長約2メートルのオットセイが目撃され、2019年には東海の望祥海岸でゴミが首に巻き付いたオットセイが見つかった。

キム・ジャア記者