米、バイデン大統領のG7出席を発表 最終日の15日は参加せず大統領選を優先

AI要約

バイデン大統領がG7サミットに参加し、ウクライナ支援などの課題を協議することが発表された。

サミットではロシアへの制裁や中国の過剰生産への対処、途上国支援などが議論される予定だ。

バイデン氏は選挙活動を優先し、サミットの最終日には参加せず、トランプ氏の支持率も上回る状況が報じられている。

【ワシントン=坂本一之】米ホワイトハウスは4日、バイデン大統領がイタリア南部プーリア州で13日に開幕する先進7カ国首脳会議(G7サミット)に参加すると発表した。ロシアの侵略を受けるウクライナへの「揺るぎない支援」など「喫緊の世界的な課題」を協議する。一方、同サミット最終日の15日は参加せず、再選を目指す11月の米大統領選に向け国内の選挙行事などを優先する。

G7首脳は、ウクライナ侵略への制裁で凍結したロシア資産の活用や、北朝鮮など「ロシアの戦争を支援する」動きへの対応を議論する。

中国の電気自動車(EV)などを念頭に「害のある過剰生産」への対処や途上国支援、食料安全保障などについて意見を交わす。

ホワイトハウスは声明で、バイデン氏のG7サミットの出席は13、14の両日と説明した。バイデン氏は、15、16両日にスイスで開かれる「世界平和サミット」も出席せず、米メディアによると、米西部ロサンゼルスで15日に開かれる選挙資金集めのイベントに出席する見通しだ。ウクライナの和平を協議する世界平和サミットにはハリス副大統領を派遣する。

11月の大統領選が近づく中、共和党の候補指名を確実にしたトランプ前大統領が支持率で先行。バイデン氏は追い上げを見せているが、米政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の最新の集計ではトランプ氏の支持率が0・7ポイント上回っている。

バイデン氏は、7月に米ワシントンで開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議でウクライナのゼレンスキー大統領の参加が検討されていることも踏まえ、国内の選挙活動を優先したとみられる。