元SKE48松井玲奈、「ファンの方もほとんど知らないと…」 アーセナルへの並々ならぬ愛情、サッカーファン拡大につながるか

AI要約

アイドルグループSKE48、乃木坂46の元メンバーである松井玲奈が新作エッセーを発表し、サッカーに関心を持っていることが明らかになった。

松井玲奈はイングランド・プレミアリーグのクラブ、アーセナルに興味を持ち、ラムズデール選手などお気に入りの選手を紹介している。

サッカー界に新たなファンを取り込むことの重要性や、松井玲奈の存在が新たな層のファン獲得につながる可能性が示唆されている。

元SKE48松井玲奈、「ファンの方もほとんど知らないと…」 アーセナルへの並々ならぬ愛情、サッカーファン拡大につながるか

◇記者コラム「Free Talking」

 先日、新作エッセーを発表したアイドルグループSKE48、乃木坂46の元メンバーで俳優、タレントの松井玲奈(32)の出版記念イベントを取材した。会場の書店に予定より早く着き、店内で平積みされていた新著を手に取った。パラパラめくると、不意を突くように「アーセナル」という単語が目に飛び込んできた。

 2月末までサッカー担当だった身としては見逃せない。世界最高峰と言われるイングランド・プレミアリーグの強豪かつ人気クラブ。そのアーセナルの名がなぜエッセーで触れられているのか。イベント終了後、直接本人に疑問をぶつけた。

 意気込むこちらの「圧」に一瞬たじろいだ様子の松井だったが、アーセナルに密着したドキュメンタリー「オール・オア・ナッシング」を見たことでサッカーへの関心が高まり、この名門クラブが好きになったと明かしてくれた。

 「そのことはあまり言っていないので、多分私のファンの方もほとんど知らないと思いますよ」。それまでサッカー好きは公言していなかったという。一方で、お気に入りの選手を聞くと、知る人ぞ知る人格者のGKラムズデールをイチ押しに挙げ、彼が控えに甘んじる現状を嘆きながら「移籍しないで」と願った。

 ダイジェスト映像で毎試合チェックする熱の入れようで、優勝争いのライバルだったマンチェスター・シティーやリバプールの試合結果も把握していた。残念ながら“推し”クラブは今季2位に終わったが「いつかは現地(ロンドン)で生観戦したいですね」と笑顔で語る松井の愛は十分に伝わってきた。

 それでも、恐らくコアなサポーターらの反応を意識したのだろう。取材中、何度も遠慮気味に「私、『にわか』なんで」と繰り返した。とんでもない。今のサッカー界にとっては新しいファンこそが大切なのだ。

 近年は日本代表戦でも試合中継の地上波放送が減り、日本協会やJリーグにとって、新規ファン獲得が課題となっている。2022年W杯カタール大会で日本代表の主将を務めたDF吉田麻也も「ライト層に見てもらうのもすごく大事」と強調していた。入り口は何でもいい。アイドル時代から多くの支持者がいる松井の存在が新たな層の取り込みにつながればと、淡い期待を抱いた。(アマチュアスポーツ担当・唐沢裕亮)