なでしこジャパンがスペイン遠征へ出国…長谷川唯「プレーで見せていきたい」真新しいスーツケースを手に笑顔も

AI要約

「なでしこジャパン」がパリ五輪出場を目指してニュージーランド代表との2連戦に向けて、選手やスタッフが出国した。今回の遠征は最終選考の場であり、戦術面や連携を深める機会でもある。

チームは4バックや3バックを併用する柔軟性を持ち、攻守の鍵を握る選手も共同戦術の重要性を強調する。試合中の切り替えや連携の調整がチームの成長に不可欠である。

長谷川選手は厳しくチームを引き締める姿勢を示し、若手選手の成長を促す意気込みを語っている。チーム全体が成長し、勝利に向けて共に戦う決意を見せている。

なでしこジャパンがスペイン遠征へ出国…長谷川唯「プレーで見せていきたい」真新しいスーツケースを手に笑顔も

 パリ五輪に出場する「なでしこジャパン」が27日、ニュージーランド代表との2連戦(スペイン・ムルシア)に向け、メンバー22人のうち国内組と一部海外組の計15人とスタッフが羽田空港から出国した。今遠征は本大会18人の最終選考の場。池田太監督は「いろんなポジションの中で、どういった可能性が見れるか。ユニット、組み合わせも含めて、チェックできればいいなと思います」と狙いを説明した。

 選手にとっては生き残りをかけたラストチャンスの場であると同時に、チームとして実戦で戦術面を深められる貴重な機会でもある。チームは4バック、3バックを併用できることが強みになっているが、今遠征でさらに連携面を深めたいところだ。

 攻守の鍵を握るMF長谷川唯は「もちろん理想としては自分たちがボールを持った中でプレーしたい」とした上で「4―3―3でやっていたとしても、ちょっと可変で3―4―3にしてボールを持つシーンを増やしたりできるのが一番いい。だけれど、サッカーはそういうシーンだけではないので」と指摘する。

 対戦相手の方が力が上なことや、時間帯によっては攻められるシーンも出てくる。このときのオプションを手にしていくことが勝ち上がっていくために必要になる。長谷川は「その中で3バックだと(両サイドが下がり)5バックの形にできる。(W杯の時のように)安定した守りができるのはそっちかなと思う」と分析する。

 試合中の切り替えは、2月のアジア最終予選北朝鮮戦や4月の米国遠征でもやっており、ピッチ内に混乱が生まれる要素はなさそう。「中でやっている感覚と、外から監督やコーチ陣が見ている感覚とたまにずれることは絶対あると思う。そこの調整、すり合わせを自分ができたらいいのかなと思っています」と今回の2連戦に向けた課題を挙げた。

 一方でチームとしては連携を深めると同時に、今遠征は18人の生き残りをかけたサバイバルの場でもある。長谷川は「何かを発するタイプではないですけど、やっぱり厳しく求めていくことは本当に大事」とチームが強くなるための思いを口にする。

 「自分自身ももちろん他の選手に負けないようにしていきたいし、いいプレーをしたらもちろん褒めるのもそうですけど、それに負けたくないという気持ちは絶対忘れないで全員がやるべきだと思う。そういうところは自分のプレーで見せていきたい。周りの若い選手も多いので、そういう選手がやりやすいような自分もプレーも心がけたい」と誓っていた。

 今遠征からなでしこジャパンのスーツケースプロバイダーに決定した「アメリカンツーリスター」の「CURIO」を手にした選手たちが出国ゲートへ。色とりどりの真新しいスーツケースを手にして笑顔で決戦に向かっていった。