ローマDF南萌華「やりたいサッカーをしっかりと体現」25日未明のカップ戦優勝でなでしこ合流誓う

AI要約

イタリア女子サッカー・ローマのなでしこジャパンDF南萌華が女子イタリア杯決勝を前に、チームの勝利と代表合流を誓う。

南は活躍を振り返り、今後のチームと代表でのプレーに期待を寄せる。

なでしこジャパンはスペイン遠征を控え、新たな戦術の試行を行い五輪に向けて調整を図る予定。

◆女子イタリア杯 ▽決勝 ローマ―フィオレンティナ(24日・チェゼーナ)

 イタリア女子・ローマのなでしこジャパンのDF南萌華が日本時間25日午前4時30分(現地24日)から行われる、女子イタリア杯決勝・フィオレンティナ戦(チェゼーナ)で優勝しての代表合流を誓った。

 チームは今季のリーグ優勝を決めており、カップ戦との2冠に挑戦する。このほどスポーツ報知のオンライン取材に応じた南は「リーグ戦と違って一発勝負の決勝。リーグ戦とはまた違う戦い方になる」と警戒。「自分たちがチャレンジャーだという気持ちを持ちながら、やりたいサッカーをしっかりと体現できれば必ず勝利ができると思う」と奮闘を誓った。

 南は今季チームでは、リーグ戦24試合、カップ戦4試合(今未明の決勝除く)、スーパー杯1試合、女子欧州CL7試合の計36試合に出場し、うち35試合でフル出場した。さらになでしこジャパンでもW杯後に9試合でフル出場と、鉄人級の活躍を続けてきた。「試合数もそうですけれど、1年間しっかりとケガなくチームのためにプレーできた。一番そこが大事なことなのかなと思う。去年に続いて今年も継続できてるのはすごくいいこと」と笑顔を見せた。

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 イタリアでのシーズンを終えると、27日からはパリ五輪メンバー発表前最後のなでしこジャパン対外試合となるスペイン遠征に合流し、ニュージーランドと2試合を戦う。なでしこは昨夏のW杯を3バックで戦った後、4バックと3バックを併用している。池田太監督は22日の代表発表会見で今遠征の戦い方について「どちらか一方(のシステム)という偏りはそこまで考えていないのが実際」と話しており、対ニュージーランドを考える上で選手たちに説明してくことになりそうだ。

 センターバックとして存在感を増す南はW杯から4月の米国遠征までを通じ「3枚での完成度を(W杯で)上げたことで、ディフェンスラインとしては選手の距離感が近い安心感の中でプレーができていたのは一ついいところ」と話す。一方で「4枚になった時に、自分がしっかりと守りきれる守備範囲、カバーできる範囲を、もっと増やしていかなきゃいけない」と感じている。

 W杯ではより主体的にボールを持つという課題もチームとして得た。「相手からしても(3か4かの)オプションがあると守備がしづらいはず。例えば(熊谷)紗希さんがボランチで試合に出て途中で後ろに下がり、5枚に変えると、確実にどんな相手でも対応しづらい。逆に自分たちは対応していきやすくなるのかなと思う」と柔軟性が、なでしこの新たな武器になるかが、五輪に向けた一つの鍵となる。

 そのためには今遠征では試合の中でトライし、もしミス、エラーが起きても動揺せず、五輪につなげる必要がある。南は「3枚の時の距離感はだいぶつかめてきている。あとはもう少し4枚でも同じぐらいの完成度を高めていければ、より強くて怖いチームになるんじゃないかな」と思い描いた。