男子砲丸投げで藤枝明誠・杉本紘一朗が連覇…円盤投げとの2冠も達成…静岡県高校総体陸上

AI要約

男子砲丸投げで、杉本紘一朗が連覇を果たし、女子三段跳びと女子200メートルでも記録更新や複数の冠を獲得した

杉本は復活を遂げ、ユニークな投げ方と相撲経験を持ち、全国でも注目される選手となっている

橋本詩音も記録更新のビッグジャンプで2冠を達成し、自身の成績向上に驚きと感謝を示している

男子砲丸投げで藤枝明誠・杉本紘一朗が連覇…円盤投げとの2冠も達成…静岡県高校総体陸上

◆陸上◇静岡県高校総体(26日・エコパスタジアム)

 男子砲丸投げで、杉本紘一朗(藤枝明誠3年)が15メートル47をマークして連覇を達成した。前日の円盤投げと合わせて2冠に輝いた。女子三段跳びで橋本詩音(静岡雙葉3年)が、今季日本高校最高となる12メートル61の県高校新をマークし、走り幅跳びに続き2冠。女子200メートルでは、佐野釉梨(ゆうり、静岡市立3年)が24秒53で優勝し、100、400メートルリレーを含めて3冠を達成した。

 復活ののろしを上げる投てきだった。男子砲丸投げで、藤枝明誠・杉本が4投目に15メートル47の今季自己ベストをマークして連覇を達成。「兆しが見えました」。冬に腰椎分離症となって出遅れていた男が、夏が近づくとともに調子を上げてきた。

 5本目はファウルになったものの、16メートル付近にまで届いたのは収穫だった。前日は、円盤投げで42メートル40を投げて初V。円盤投げは1992年に母・友紀乃さんが県優勝している種目で、“母子でV”の快挙だった。

 ルーチンが独特だ。サークルに入る前、相撲の土俵入りをまねたしぐさをしてから、投げる直前には一度、正面を向いて右手を天に突き刺す。「あまり注目されない種目なのでユニークなことをやって目立ちたい」と笑うが、「ナンバーワンを目指すという意味もある」。言葉通り、県の頂点は譲らなかった。

 中学時代には相撲で全国大会に出場。「高校では陸上をやるつもりだった」と、陸上だけに絞った。1年前は東海8位で全国総体は逃したが、東海新人でマークした15メートル98は昨年の全国ランキング8位。同学年だけで見れば、3位の好記録だ。「やるからには日本一を目指す」。全国で上位を狙える力を備える杉本が、徐々に調子を上げていく。

(塩沢 武士)

 〇…女子三段跳びで橋本が最終の6本目にビッグジャンプを披露した。幅跳びの練習しかしていないというが、県高校記録を1センチ塗り替える12メートル61で昨年に続き、走り幅跳びとの“2冠”を達成した。「助走からステップまでがきれいに入った」と、感触は良かったが、「まさか、こんな跳んでいるとは」と自身もびっくり。「入賞が目標だったけど、3位にします」と、三段跳びでの目標を上方修正していた。