男子100メートル 東海大静岡翔洋の望月結夢が2位と0秒01差で初優勝…静岡県高校総体陸上

AI要約

男子100メートルは望月結夢が初優勝。女子100メートルは佐野釉梨が初Vを達成。望月は腰痛を抱えながら優勝し、涙を流す。佐野は安定した走りで3連覇を阻止。

望月はリレーを棄権し、100メートルで力を出し切る決意を固める。小柳光智人の負傷により、チームが困難な状況に立たされるも、望月は王者に輝く。

佐野は決勝で女王・小針を振り切り、リレーでも活躍。200メートルにも出場し、県3冠を目指す意欲を示す。

男子100メートル 東海大静岡翔洋の望月結夢が2位と0秒01差で初優勝…静岡県高校総体陸上

◆陸上◇静岡県高校総体(25日・エコパスタジアム)

 男子100メートルは望月結夢(ゆめ、東海大静岡翔洋3年)が、2位と0秒01差の10秒73で初優勝した。女子100メートルでは佐野釉梨(ゆうり、静岡市立3年)が、小針陽葉(あきは、富士市立3年)とのデッドヒートを制し、11秒89で初V。400メートルリレーとの2冠を達成した。

 満身創痍(そうい)の体を、ゴールめがけて投げ出した。望月が腰痛を抱えながら、2位と0秒01差で初優勝を飾った。「6位以内に入って東海総体の切符を取ることだけを考えていた」。8レーンから県総体王者に就いた男が、レース後は涙を流した。

 日本一が狙えるほどの実力だった400メートルリレーを泣く泣く準決勝で棄権した。100メートルの準決勝で大黒柱の一人、小柳光智人(3年)が負傷。望月も腰痛を発症して、リレーを走る余力はなかった。「100メートルの準決勝のあと走れても1本だった」。菅間友一監督から「個人で狙おう」と、背中を後押ししてもらい、気持ちを切り替えた。

 仲間の思いを背負って東海総体に臨む。「自分のせいでリレーは全国総体を逃した。まずは、腰を治して東海で頑張ります」。リレーで全国に出られない悔しさを、100メートルにぶつける。

(塩沢 武士)

 〇…女子100メートルは佐野が予選から3レースすべて11秒台をマークする安定した走りで初Vを達成。決勝ではけがから復帰初戦となった女王・小針を0秒09差で振り切って3連覇を阻止した。「まだ完璧な走りはできていない中で、安定した走りはできた」と、笑顔。リレーでもアンカーを務め、2位でバトンを受けながら先頭でゴール。3日目(26日)には200メートルにも出場し、「県3冠を目指したい」と、意欲を見せた。