日米通算200勝3投手を比較 ダルビッシュは野茂と黒田の特徴を兼ね備える 「WHIP」は圧倒1.07

AI要約

ダルビッシュ、野茂、黒田の3投手の特長を比較

ダルビッシュの成績についてWHIPや奪三振数などが優れていることが明らかに

野茂や黒田と比べてダルビッシュが少ない完投数や死球数などにも差異が見られる

日米通算200勝3投手を比較 ダルビッシュは野茂と黒田の特徴を兼ね備える 「WHIP」は圧倒1.07

 ◇ナ・リーグ パドレス9-1ブレーブス(2024年5月19日 アトランタ)

 日米通算200勝を達成した3投手を比較すると、その特長が浮き彫りとなる。ダルビッシュは右肘手術による15年の全休も影響して年齢こそ野茂の36歳9カ月より遅い37歳9カ月だが、登板試合数は最も少ない442試合。防御率も野茂、黒田の3点台に対し2・88と差をつけた。

 特に出色なのが、1イニングあたりに出した走者数を表す「WHIP」で、1・07を誇る。124敗は最も少なく、勝率・617も大きく上回り、トータルでは他2人を圧倒しているように映る。3225奪三振も、三振がトレードマークだった野茂を大きく上回り、奪三振率(9・87)も差をつけた。奪三振の野茂、少ない四球で長い回を投げる黒田。両者の特長を、兼ね備えているともいえる。

 逆に2投手がダルビッシュに差をつけたのが完投数。野茂96、黒田82で、ダルビッシュは57。先発完投が美徳とされた時代を過ごした野茂、日本でのプレー期間が長い黒田に対し、分業制が確立されていった時代の流れが表れる。

 意外なのが死球数。制球力では黒田やダルビッシュに分があるイメージ通り、四球数は野茂が倍近い1496で、暴投も160だが、57死球は最も少なく125のダルビッシュの半数以下。また作戦面も影響するが、ダルビッシュの敬遠10も、他2人に比べて圧倒的に少なかった。