【大学野球】早大が法大に連勝で勝ち点4 2本の適時打を放った主将・印出太一が得た「信頼」

AI要約

早稲田大学野球部が東京六大学春季リーグ戦で法政大学を2-0で破り、勝ち点を4に伸ばした。

主将の印出太一捕手が2本の適時打を放ち、先発の宮城誇南投手が6回を4安打無失点で勝利に貢献。

チームは早慶戦に向けて完全優勝を目指し、キャプテンの意見を尊重しながらチームをけん引している。

【大学野球】早大が法大に連勝で勝ち点4 2本の適時打を放った主将・印出太一が得た「信頼」

◆東京六大学春季リーグ戦第6週第2日▽早大2―0法大(19日・神宮)

 早大が法大に連勝し、勝ち点を4に伸ばした。主将の印出太一捕手(4年=中京大中京)が2本の適時打を放ち、チームの全打点を挙げる活躍。先発の左腕・宮城誇南(2年=浦和学院)は6回4安打無失点で2勝目を挙げた。

 慣れない一塁へのヘッドスライディングで、喉から手が出るほど欲しかった2点目が入った。「形なんかどうでもよかった。1点入ればという気持ちでした」。三遊間に転がった打球は内野安打となり、一塁上で右手を突き上げた。

 初回に自らの適時打で先制したが、2回以降はお互い譲らず。7回まで0が並んだ。8回先頭の尾瀬雄大中堅手(3年=帝京)が左前安打で出塁。バントと内野ゴロで三塁まで進み、印出に打席が回ってきた。「1打席目のヒットを打ってから、インコースを執拗に攻められていた。次は少し早めに引っ張りながらたたくイメージで。中途半端なところに飛んだので、全力疾走で」と足で貴重な追加点をもぎ取った。

 キャプテンは、チームメイトからはもちろん、小宮山悟監督(58)からも絶対的な信頼を置かれている。7回から安田虎汰郎投手(1年=日大三)が登板し、2イニングを抑えた後の9回の攻撃。投手の安田に打順が回ってきた。代打を出し、抑えのサウスポー・香西一希(2年=九州国際大付)が9回から登板するシナリオもあったが、安田の続投を進言した。「安田のチェンジアップは、かなりホームランを打つのが難しい。あそこでは、ホームランが一番最悪なので。単打なら3本打たれても…という思いでした。安田の方が、ホームランを打ちにくいかなと」と分析し、見事に完封リレーに導いた。指揮官も「印出が、安田でいけると。受けている本人がそう言うので、間違いないだろうと」と、主将の意見を尊重した判断だった。

 1週空き、6月1日から早慶戦が始まる。「リベンジする舞台を整えたところだが、結局勝たないと意味がない。ここまできたら勝ち点5で完全優勝を目標にしたい。このチームはそれをできるだけの気持ちと、根性があると思う。最後まで粘って早稲田らしく戦っていきたい」と印出。狙うは2020年秋以来の天皇杯奪取だけ。頼れるキャプテンが、強い早稲田をけん引している。(臼井 恭香)