ド軍指揮官 「50―50」狙う大谷翔平と勝負避けなかった敵将の姿勢称賛「気品のある動きだった」

AI要約

大谷翔平投手がメジャー史上初の「50-50」を達成し、ロッキーズ戦に1番・DHで出場。

ロバーツ監督は大谷の偉業を称え、ポストシーズンに向けての期待を述べた。

敵地のファンや相手チームの監督も大谷の素晴らしさを賞賛し、達成への期待を寄せている。

 ◇ナ・リーグ ドジャース-ロッキーズ(2024年9月20日 ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平投手(30)は19日(日本時間20日)、マーリンズ戦でメジャー史上初の「50―50(50本塁打、50盗塁)」の偉業を達成した。快挙から一夜明け、チームは20日(日本時間21日午前11時10分開始)、本拠地ロサンゼルスでのロッキーズ戦に臨む。試合前にスタメンが発表され、大谷は「1番・DH」で出場する。

 試合前にはドジャースのデーブ・ロバーツ監督が取材に対応。大谷について「私のキャリアで見てきた中でも個人が成しえる最高のゲームだった」と改めて偉業を称えた。その上で「私は(前球団記録49本塁打の)ショーン・グリーンが6打数6安打4本塁打を打った時は同僚だったが、あれも凄まじかった。ただ、昨日、翔平が成し遂げたことはこれまでで最も素晴らしかった。達成するのではないかという期待感があり、実際にそれをやってのけた。(マイアミでの達成で、ロサンゼルスの)多くのファンはがっかりしただろうが、ベースボールにとっては喜びだった。彼のことを知っている身としては、彼は60-60を目指しているんじゃないかと見ている。何が起こるかはわからないから」と話した。

 大谷の今後の起用法についても言及。「現状では休みは与えない。昨夜はシャンパンで乾杯し、遅くに(ロサンゼルスに)戻ったけれど、このまま勝ち続けなければいけない」と基本的に先発で起用を続ける意向を示した。大谷自身としては初となるポストシーズンにむけては「彼はこれまでポストシーズンでプレーした経験はない。結果を出し、勝利を助けるために準備をし、集中して臨むはず。世界中が楽しみにしているはずだ」と期待した。

 「60-60」については「かなり非現実的だ」としつつ「ただ彼に不可能なことはない。(いずれにしても)すごいシーズンを過ごしている」と期待も込めた。「(50-50は)前人未到のマイルストーンだった。だから彼は少し安堵し、その瞬間を楽しんでいた。ただ、もう過去のことで、今日の彼は今夜への準備を整えている」と話した。

 敵地のファンも大喜びしていたことには「彼の才能と人間性を物語っている。彼を好きになるのは簡単だ。見ていても楽しい。アウェーでもあれだけの人々がそのプレーを観にくるのはすごいことだ。通常は最後の打席の頃には多くのファンが帰ってしまうものなのに。人々は偉大なものを見るのを好み、彼は史上最高級の選手と目される」と敵地のファンにも感謝した。

 また、前夜の試合で大谷との勝負を避けなかったマーリンズのスキップ・シューメーカー監督ともやり取りしたことを明かし「試合後にテキストメッセージを送った。(敬遠しなかったのは)気品のある動きだった。あの瞬間は私たち個人よりも大きなものだった。逃げることはなく、スキップは適切な方法で対処した」と敵将の姿勢を称えていた。