尊富士が千代翔馬を寄り切り優勝“王手”「幕内に戻りたい。その気持ちで」

AI要約

尊富士が十両優勝に向けて王手をかける

千代翔馬を寄り切り、11勝目を挙げる

幕内復帰を目指す尊富士の意気込み

<大相撲秋場所>◇12日目◇19日◇東京・両国国技館

 西十両11枚目の尊富士(25=伊勢ケ浜)が優勝に“王手”をかけた。

 1差で追っていたくせ者の千代翔馬を左四つから寄り切り、11勝目をあげた。13日目に尊富士が勝ち、3敗勢が敗れれば、今年初場所以来2度目の十両優勝が決まる。

 くせ者の相手の立ち合いについて「そうしてくるだろうなと頭にはありました。前回は負けているんで。しっかり自分の相撲で勝ちたいと思いました」。素早く左を差し込み動きを止めると、あとは完璧な流れだった。「変わらずしっかり勝つだけだと思っています」と言った。

 十両優勝には「意識はないです」ときっぱり。それ以上に幕内復帰がモチベーションになる。「幕内に戻りたい。その気持ちでやっている」と言い、兄弟子の幕内の相撲も「見るようにしている」。

 今年春場所で110年ぶりとなる新入幕優勝を飾った逸材。いずれは大の里の最大のライバルとして、存在感を示すのは間違いない。【実藤健一】