【新日本】92年殴り込みで小林邦昭さんと戦った斎藤彰俊が弔辞「人間としての強さ学んだ」

AI要約

元プロレスラーの小林邦昭さんの葬儀、告別式が都内で営まれた。

引退を控えた斎藤彰俊が弔辞を読み、小林さんの人間としての強さを讃えた。

斎藤は小林さんとの異種格闘技戦を経て新日本プロレスに参戦し、平成維震軍を結成した。小林さんへの感謝を述べた。

【新日本】92年殴り込みで小林邦昭さんと戦った斎藤彰俊が弔辞「人間としての強さ学んだ」

 タイガーマスクのライバルとして「虎ハンター」の異名を取り、9日に死去した元プロレスラー小林邦昭さん(享年68)の葬儀、告別式が19日に都内で営まれた。

 弔辞を読んだのが、現在はプロレスリング・ノアで活躍し、今年11月17日名古屋大会で引退することを発表している斎藤彰俊(59)。斎藤は式後「先ほど弔辞でも読ませていただいたんですが、自分が天に行った時にまたお会いできるまで、小林さんから教えていただいた、プロレスラーとしての強さもそうですけど、男小林邦昭さんの人間としての強さといいますか。どんなことが目の前で起きても、立ち上がって上に進んでいくという姿勢を近くで勉強させていただいたものですから。それを胸に頑張っていって、いずれ未来の待ち合わせ場所でお会いできた時にいろいろご報告と楽しいお話ができれば。他の諸先輩方とか三沢(光晴)社長も(青柳政司)館長もいますんで。そこでみんなで、良かったなっていう話ができたらと思います」と話した。

 斎藤は1992年1月30日、空手の誠心会館の一員として新日本に殴り込み。大田区体育館でのメインイベント後の「番外編」として小林さんと異種格闘技戦を戦った。両者がパンチ、キック、張り手、頭突きなどを見舞い合う“ケンカマッチ”となり、両者流血。最後は斎藤が小林さんを痛めつけている時にレフェリーが試合をストップし、斎藤の勝利となった。

 斎藤は小林さんとの再戦では関節技で敗れたが、長州力に認められ、新日本プロレスに参戦するようになった。そして青柳政司、小林さん、越中詩郎、木村健悟と反選手会同盟(後の平成維震軍)を結成するなど活躍した。

 斎藤は自分が引退することを生前の小林さんに伝えることができていなかったと明かし、「直接お会いして話をしようと思っていたものですから。10月くらいにご報告に行けたらなと思っていたんですが」と説明。11月17日名古屋大会で行われる“引退試合”に小林さんを招待するプランも考えていたという。

 「なにせ新日本プロレスに殴り込みをかけて、1番最初に目の前に立ちふさがったのが小林さんで。それは忘れることはできません。自分だけじゃなくてファンの方も、同業者のレスラーの方々も、ものすごい勇気をいただいたと思うんですね。生きるとはどういうことか、戦うとはどういうことか。それだけの偉大なことをやってこられた方なので」と小林さんをしのんでいた。【千葉修宏】